キヤノンMJ 女川町で自走支援型の観光ソリューションに関する実証実験を実施

キヤノンマーケティングジャパン 2024年4月15日発表


 キヤノンマーケティングジャパン(キヤノンMJ)は、宮城県女川町において自走支援型の観光ソリューションに関する実証実験を実施したと、4月15日に発表した。映像を軸に、観光に必要な映像の撮影や制作、SNS発信などを「学ぶ」「作る」「発信する」という流れで総合的に支援した。キヤノンMJは、各自治体や住民自身が町の魅力を発信できるようサポートすることで、地域の観光事業の持続的な発展と地方創生に貢献していく。

 少子高齢化が進み人口減少に直面する日本において、観光は地域活性化に大きな役割を果たしている。宮城県女川町では、観光客の誘致を目的として、これまでさまざまなプロモーション活動を外部に委託し実施してきたが、その効果が一時的なものにとどまりやすいという課題を持っていた。また、職員や地域住民が独自で観光施策を実施しようとしても、人材やノウハウが不足し、継続的な取り組みが難しいという状況もあった。
 キヤノンMJは、このような課題を抱える女川町とともに、2023年8月から2024年3月の期間で、自走支援型の観光ソリューションに関する実証実験を実施した。映像を軸とした「学ぶ」「作る」「発信する」を総合的に支援する内容で、自治体が地域の魅力を継続的に発信するための施策について、その効果の検証を目的としている。

講習会の様子

 「学ぶ」は、「作る」「発信する」を地域住民自身が行えるようにアプローチするもので、自走支援型の観光ソリューションにおいて中核となるものである。キヤノンMJが培ってきた写真文化や映像制作の分野でのネットワークを活用し、映像や発信のプロフェッショナルを招いて教育プログラムを実施する。女川町の観光協会や商工会の会員、地域住民を対象に、映像制作・配信、SNS発信などについて講習会を行い、座学に加え実際に町に出て撮影するフィールドワークも行った。観光プロモーションのスキル向上を包括的に支援することで、住民自身が継続的に町の魅力を発信するための基盤づくりに寄与する。
 また住民自身による制作や発信にとどまらず、一層の訴求力向上を目的にキヤノンMJが「作る」「発信する」も一貫してサポートする。「作る」では、自治体が自ら作るのが難しい高品質な制作物について、キヤノンMJが制作を請け負うことで発信力を高める。実証実験期間中には、町の移住促進ウェブサイト「女川で暮らす」のリニューアルを受託し、2024年3月8日に公開した。また「発信する」では、女川町の認知や理解をより広めることを目的に、地域のメディアやインフルエンサーなどと連携したプロモーション施策や、キヤノンの個人向けウェブサイト「itoshino」での紹介を実施した。

 本実証実験で得られた結果をもとに、支援内容を充実させ、今後は女川町に継続的な自走支援を実施するとともに、同様の課題を抱えた各地域に対しても、映像を軸に観光活動の総合的な支援をしていく。