総務省 富士通に通信の秘密の保護とサイバーセキュリティの確保で指導

総務省 2023年6月30日発表


 総務省は、6月30日、富士通に対し、同社において発覚した通信の秘密の漏えい事案に関し、通信の秘密の保護およびサイバーセキュリティの確保の徹底を図るとともに、再発防止策を含む対策等を早急に講じ、その実施結果を報告するよう、文書により指導した。

 富士通からの報告により、同社が提供する企業向けネットワークサービス「FENICS」において、ネットワーク機器に対して外部から不正侵入を受け、2022年3月から同年11月までの間に、複数回にわたって、同サービスを利用して通信を行った顧客の通信情報が外部に流出した事案が発覚した。

 本事案は、電気通信事業法(昭和59年法律第86号)第4条第1項に規定する通信の秘密の漏えいがあったものと認められることから、総務省は6月30日付けで同社に対し、

・再発防止策を早急に講じること
・同事案の影響範囲の把握を速やかに完了させ、利用者への十分な支援等の対応を行うとともに、二次被害が発覚した場合にも適切な対応を行うことを徹底すること
・通信の秘密の保護及びサイバーセキュリティの確保の在り方について、全社的な体制に構造的な問題がないか等を検証の上、再発防止に向けて、経営陣の関与の強化や、社内のセキュリティ意識の向上のための実効的な措置を講じること

について、文書による指導を行った。