エプソン 産業用スカラロボット「GXシリーズ」のラインアップを一新 「GYROPLUS Technology」に対応

エプソン販売 2023年7月3日発表


GX8」モデル

 エプソンは、産業用スカラロボット「GXシリーズ」のラインアップを一新し、7月3日より受注開始した。
 エプソンの水平多関節(スカラ)ロボットは、12年連続世界シェアNo.1の実績を保持し、顧客のさまざまな自動化ニーズに対応している。

 新商品の「GX4/GX8/GX10/GX20」は、「GYROPLUS Technology(ジャイロプラステクノロジー)」に対応。ロボットアームに超小型ジャイロセンサーを搭載し、動作中に生じるアームの振動を抑え、高速移動でも指定ポイントでピタッと止まる正確な制動能力を兼ね備えたモデルである。力覚センサーシステムにも対応し、高速性が求められる搬送作業だけでなく、今まで人手に頼っていた、ねじ締めや、押し圧検査などの精度が求められる難作業にも対応する。
 また、ロボットの安全規格である「ISO10218-1」に適合し、第三者認証機関から「NRTL認証」を取得した。これにより、ロボットをより安全・安心に使用できるとともに、エンドユーザーによるロボット装置としての安全認証取得が容易になる。

【新商品の主な特長】
■GXシリーズ全モデル「GYROPLUS Technology」対応
 「GX10/GX20」は、従来機「G10/G20」に「GYROPLUS Technology」が対応したモデルである。
 すでに対応済みの「GX4/GX8」に加え、今回新たに「GX10/GX20」が対応したことで、GXシリーズ全モデルが対応となった。「GYROPLUS Technology」は、エプソンのコア技術である自社製水晶素材とMEMS技術の組み合わせにより生まれたジャイロセンサーと、ロボットアーム先端の振動をリアルタイムでコントローラーにフィードバックするロボット制御技術により実現している。
 ・速く動かし正確に止めることを可能にし、精密部品や電機電子部品に対して高精度で正確なアプローチを実現する。
 ・ロボットの動力を効率的に使えることで、ロボット筐体もコンパクトに設計されている。
 ・今まで人手に頼っていた超精密部品へのアプローチが可能、生産性向上と工数削減に貢献する。
 ・シミュレーション通りの装置設計で設計時の手戻りをなくし、工数とコストを大幅に削減する。

■安全規格「ISO10218-1」の第三者認証取得
 NRTL認証の第三者認証機関である「TUV SUD」により安全規格「ISO10218-1」の適合認証を受けた。産業用ロボットが組み込まれた装置を運用するエンドユーザーへ安全・安心を提供する。

■ロボットコントローラーを刷新し、安全機能を強化
 安全規格「ISO10218-1」に対応した安全機能を装備したロボットコントローラー「RC-700E」を新規投入し、GXシリーズに対応する。また、統合ソフトウェア「EPSON RC+7.0」の有償オプションを使用することで、あらかじめ設定した安全領域内でエリアセンサーなどと連携し、ロボットを停止することなく安全に運用することが可能となる。