大塚商会が創業60周年感謝会を催す

大塚商会が創業60周年感謝会を催す
大塚裕司社長

 ソリューションプロバイダーの大塚商会は8月24日、帝国ホテルで「創業60周年感謝会」を催した。取引先300社から500名が、当日抗原検査をするなど万全のコロナウイルス対策をして参列した。同社が東京・秋葉原で創業したのは1961年7月17日で、1年前に創業60周年を迎えていたが、コロナ禍のためやむなく延期していた。
 大塚裕司社長は、感謝会の挨拶で参列者に謝意を述べるとともに、同社の創業者である大塚実先代社長の生い立ちから創業した時の様子、さらに現在までの60年間の思い出やエピソードを感慨深く語った。
 創業時のオフィスは、20㎡のスペースに机1つ、電話が1台。社員は0なので体感スペースは広かった。母親が電話番をしていても掛かってくる電話は間違い電話だけだった、というのが当時小学校2年生だった大塚裕司社長の懐かしい記憶である。
 「サービスに優る商法なし」を理念に掲げた大塚商会は成長し、1968年にリコーと取引を開始、1970年にオフコン事業に進出して1976年にNECと取引開始するなど、事業を拡大した。
 しかし、バブル崩壊の影響を受ける中、大塚実先代社長から請われる形で大塚裕司氏が大塚商会に2度目の入社をしたのは、1992年のこと。奇しくも父・実氏が5回転職して38歳で独立したのと同じ、5回転職した裕司氏38歳の時だった。
 裕司氏は常務取締役として1993年に大戦略プロジェクトを始動し、大塚商会の基盤の再構築を開始する。そして2001年に、代表取締役社長に就任した。
 大塚裕司社長は、2002年に大塚商会のミッションステートメントを制定し、2003年1月には千代田区飯田橋に現在の本社ビルを竣工、本社を移転する。
 大塚商会はこれを機に、1999年にスタートしたオフィスサプライ通信事業「たのメール」やIT事業の拡大などにより、さらに飛躍的な成長を遂げて60周年を迎えた。
 創業60周年感謝会では、リコーの山下良則社長とNECの森田隆之社長が来賓を代表して祝意を述べ、横浜銀行の片岡達也頭取が乾杯の音頭を取った。