HP 金属3Dプリントソリューション販売開始を米国で発表

 HP(米国)は9月12日、「IMTS 2022(International Manufacturing Technology Show)」において、「HP Metal Jet S 100ソリューション」の販売開始を発表した。「HP Metal Jet S100ソリューション」は、革新的な設計で、高品質な部品をデジタルで量産し、各業界の変革と3D金属部品の採用を加速させる。
 HP Metal Jet S100ソリューションの日本での販売は、2023年後半を予定している。

 HPのパーソナライゼーション&3Dプリンティング事業担当プレジデントであるディディエ・デルトーリ(Didier Deltort)は、次のように述べている。「変化のスピードが激しい世界で、私たちは、工業、消費財、医療から自動車にいたるまで産業全体が、製造プロセスとサプライチェーンをデジタルへ変革しようとしているのを目の当たりにしています。アディティブマニュファクチャリング(積層造形)の可能性が広がるにつれて、HPはデジタル製造を加速するための信頼できるパートナーと認められるようになりました。HPの新しいMetal Jetソリューションは、シュナイダーエレクトリック社のようなマーケットリーダーとの革新的なコラボレーションとともに、より持続可能で信頼性が高く効率的な製造の青写真を提供します。」

【HP Metal Jet S100ソリューション】
 「HP Metal Jet S100ソリューション」は、ソフトウェアとハードウェアの両方において顧客中心かつ設計主導のエンドツーエンドのサプライチェーンソリューションに重点を置き、世界の金属製造分野においてデジタル改革への扉を開く。
 また、工業生産能力、統合されたワークフロー、サブスクリプション、およびサービスを提供する。モジュラーソリューションにより、ビルドユニットは4つの異なるステーション間を移動でき、ユーザーは金属部品の量産を継続的に行える。

【HP Metal Jetテクノロジーの主な利点】
革新的な設計
 金属部品を軽量化または統合するための新しい形状、密度制御、および設計により、3Dプリンティングの可能性の限界を引き上る。
顧客の経済性の向上
 部品の造形に必要なプロセスを短縮し、マニュアル作業や複雑な要件によるコストを削減し、サプライチェーン全体の効率を向上する。
生産性の向上
 バインダージェット方式を採用することでレイヤーごとに面で造形することを可能にし、一か所を点で造形するプロセスに対して生産性が10倍向上する。等方性の特性により、後処理やサポートの除去も必要なく、金属粉末の使用は、レーザーベースの3Dプリンティング粉末よりもコスト効率が良くなる。
部品品質を向上させる高解像度
 HPのプリントヘッドは、数十年にわたる産業用サーマルインクジェット技術開発を活用し、ジオメトリ処理をして高解像度と堅牢なシステムを実現し、商業生産において大量の3D金属部品の採用を可能にしている。