OKI 全固体電池の信頼性評価サービス開始

 OKIグループで信頼性評価と環境保全の技術サービスを展開するOKIエンジニアリング(以下 OEG)は、9月13日より、全固体電池の構造調査から基板実装評価まで行う「全固体電池信頼性評価サービス」を開始すると、9月12日に発表した。全固体電池を採用するメーカーをターゲットに、年間1億円の売上を目指す。

 世界的に二次電池の普及が進む中、従来のリチウムイオン電池に比べ、小型化、大容量化、安全性、環境対応性に優れた全固体電池の採用が今後大きく伸びると予測されている。全固体電池は、リチウムイオン電池などの電解液を使用した電池では適用困難な過酷な環境(高温、真空など)下で使用される産業機器や車載電装機器などに搭載しても安全に電力を供給できる。しかしながら、リチウムイオン電池とは構造が全く異なるため、基板実装時の耐性や製品組立て時の耐応力性を評価する信頼性評価試験の方法を新しく確立する必要があった。

 全固体電池の中でもモバイル機器やウェアラブル機器などの小型機器に搭載される酸化物系全固体電池は、セラミックコンデンサーと同様の構造で、同じように基板に表面実装される。
 OEGは、セラミックコンデンサーの信頼性評価サービスを約30年にわたり提供しており、同サービスで培った技術やノウハウにより独自に、酸化物系全固体電池の構成材料・膜厚のばらつきの確認方法に加え、基板実装時の耐熱性や製品組立て時に基板のたわみ・ねじれの影響を受けた際の耐応力性を評価する信頼性評価試験の方法、および加速試験で生じた不具合の原因を特定する解析手法を確立した。
 お客様は、自社で設備・人的投資をすることなく、酸化物系全固体電池と実装基板の信頼性評価試験を効率的に行うことができる。