富士フイルムBI AI機能を搭載した統合型保守支援プラットフォームを開発

富士フイルムビジネスイノベーション 2026年7月16日発表


 富士フイルムビジネスイノベーション(富士フイルムBI)は、保守プロセス全体の効率化を実現するため、AI機能を搭載した統合型保守支援プラットフォームを開発し、7月よりアジアパシフィック地域、10月より日本および欧米地域において順次運用を開始する。

 本プラットフォームは、サービスマニュアル、機械情報、診断ツール、保守実績データなどをクラウド上で一元的に管理し、カストマーエンジニア(CE)が必要な情報に迅速にアクセスできる環境を提供する。さらに、保守業務を支援するAI機能を搭載することで、訪問前の準備から現場作業までの保守プロセスを一貫して効率化し、顧客が利用中の複合機やプリンターのダウンタイム低減に貢献する。先行してトライアルを実施した香港とオーストラリアでは、部品準備の精度向上や作業時間の短縮といった効果が得られた。

 近年、複合機・プリンターの保守現場では、機器本体に関する技術知識に加え、高度なセンシング技術等により取得される多様な情報を活用し、より品質の高いサービスを提供していくことが求められている。その中で、保守作業における適切な判断・対応には、経験やノウハウが必要な場面も多く、熟練CEの知見を効果的に共有・継承していく重要性が高まっている。さらに、グローバルにおいて代理店を通じた保守サービスの提供が拡大する中、CE個人のスキルや経験に依存しない、均質的なサービスの提供が重要となっている。
 こうした状況に対応するため、同社では、サービスマニュアル、機械情報、診断ツール、保守実績データなど、これまで蓄積してきた保守情報を統合し、必要な情報へ迅速かつ効率的にアクセスできるプラットフォームを開発した。これまで、これらの保守情報は、それぞれの用途に応じたシステムで管理・活用されていた。本プラットフォームでは、これらの情報を統合することで、CEが複数のシステムを横断して情報を探すことなく、必要な情報を一元的に参照・活用できる環境を実現する。

 本プラットフォームは、保守情報を一元的に参照・活用できる環境に加え、保守業務を支援するAI機能を提供し、訪問前の部品準備や現場対応における判断を支援する。搭載されるAI機能は、「AI Spare Parts Recommender」と「AI Service Manual」の2つである。

■修理に必要な部品候補を提示する「AI Spare Parts Recommender」
 「AI Spare Parts Recommender」は、訪問前に活用する機能である。CEが、顧客からの修理要請の入電内容をもとに「AI Spare Parts Recommender」へトラブル内容を入力すると、AIがこれまでの保守実績データを参照し、訪問先へ持参すべき部品候補を提示する。本機能により、従来は経験に基づいて行っていた部品準備をデータに基づく判断へ高度化し、持参部品の選定精度を向上させることで、初回訪問での障害解決率の向上につなげる。

■修理の作業手順を提示する「AI Service Manual」
 「AI Service Manual」は、訪問先の保守現場で活用する機能である。CEが「AI Service Manual」へトラブル内容や機器の状態を入力すると、AIがサービスマニュアル情報をもとに原因を切り分け、対応手順を提示する。従来は膨大なサービスマニュアルを参照しながら判断していた作業を、AIがインタラクティブに提示してくれることにより、原因特定から修理完了までの時間短縮を図るとともに、対応判断の標準化やサービス品質の向上につなげる。