京セラコミュニケーションシステム 福島県大熊町「学び舎 ゆめの森」にクラウド型図書館システム導入

京セラコミュニケーションシステム 2023年10月12日発表


 京セラコミュニケーションシステム(KCCS)は、学校向けクラウド型図書館システム「ELCIELO for School」を福島県大熊町の教育施設である「学び舎 ゆめの森」に導入し、小中学校の児童生徒が9月から利用を開始したと、10月12日に発表した。

 「学び舎 ゆめの森」は、東日本大震災により被災した大熊町に12年ぶりに誕生した、認定こども園と義務教育学校(小中学校)・学童保育が一体となった町立の教育施設である。大熊町では、震災以前から子どもの読書活動の推進に注力するとともに、10年前から小中学校の児童生徒に1人1台のタブレット端末を配布するなど、早くからICT教育にも取り組んでいる。2023年8月に新設された本施設の中心には、最大5万冊の本を収蔵できる大きな円形の図書ひろばが設けられており、児童生徒は本に囲まれた空間でデジタル教材を用いて一人ひとりの学習進度に合わせた授業を受けることや、施設内の好きな場所で自由に読書や学習をすることができる。

 大熊町では、本施設の新設にあたり、ICTや電子コンテンツを活用した先進的かつ子どもたちが読書をしたくなるような環境を構築したいと考え、KCCSが提供する「ELCIELO for School」を導入した。
 「ELCIELO for School」は、紙の本だけでなく電子書籍や音声読み上げコンテンツのオーディオブックなども一元管理できる、小中学校向けのクラウド型図書館システムである。
 本システムの導入により、児童生徒はタブレット端末で電子書籍やオーディオブックを学校だけでなく家でも手軽に閲覧することができるようになった。また「セルフ貸出機能」により、児童生徒自身が本のバーコードを自分のタブレット端末のカメラで読み取ることで、図書カウンターを通さなくても借りることができるようになっている。
 さらに、オーディオブックを利用することで、活字に慣れていない低学年の児童生徒が読書を楽しむことができるほか、英語の童話を耳で聞いて言語学習に役立てるなど、今までの学校の読書とは違う新しい教育支援を行うことができる環境も実現している。