Bill Oneが「適格請求書判定機能」を追加 インボイス制度開始あと1カ月

Sansan 2023年8月28日発表


 Sansanは、インボイス管理サービス「Bill One」が、受領した請求書が適格請求書の要件を満たしているか自動判定できる「適格請求書判定機能」を8月29日より追加した。

 インボイス制度開始後、担当者は、請求書を受領する際の新たな工数として、受け取った請求書が適格請求書か否かの確認が必要であり、大きな負担となることが予想されている。そこで、Bill Oneでは「適格請求書判定機能」を追加し、新たに発生する確認業務を自動化することで、インボイス制度への対応工数を大幅に削減する。なお、本機能は現在特許出願中である。

■機能追加の背景
 Bill Oneは、郵送で届く紙の請求書やメールに添付されるPDFの請求書など、あらゆる請求書をオンラインで受領・データ化し、月次決算の加速を後押しするインボイス管理サービスである。2023年10月より開始するインボイス制度への対応を強化しており、8月22日には適格請求書の発行を容易にするための「請求書のカスタムテンプレート機能」の追加を発表している。
 インボイス制度の開始にともない、経理担当者は、請求書を受け取る際に適格請求書か否かの確認を行うことが新たに必要となる。単に必要項目が記載されていることを確認するだけでなく、登録番号に紐付く事業者名と取引先名が一致しているか、消費税額が正しく記載されているかなど、確認すべき箇所が多いため確認作業に多くの工数が必要となる。
 しかし、Sansanが行った調査では、適格請求書の受領に関わる準備を完了しているのはわずか2割と対応が進んでいないことが明らかになっており、インボイス制度開始1カ月前に迫る中、企業の対応は急務となっている。そこで、企業の制度対応を後押しするため、適格請求書か否かを自動判定できる「適格請求書判定機能」の追加を決定した。

■機能概要
 Bill One上で受け取った請求書が、適格請求書の要素を満たしているかを、特許出願中である同社独自のロジックで確認し、適格請求書か否かを自動判定する。
《Bill Oneで自動確認する項目》
(1)登録番号の記載があるか
(2)登録番号に紐付く事業者名と取引先名が一致しているか
(3)適格請求書または区分記載請求書に必要な項目が正しく記載されているか

 すべての要素を満たす場合は「適格」、それ以外は「要確認」とその旨が表示される。また、登録番号がない請求書のうち区分記載請求書の要件を満たしていれば「区分記載」、それ以外の海外請求書などに関しては「不明」という判定結果となる。
 ユーザーは、受け取った請求書が適格請求書か否かを一目で確認できるため、制度対応に必要な工数を大幅に削減することができる。