PTC リコーでIoTプラットフォーム導入を支援 グローバルな業務改革実現へ

PTCジャパン 2023年4月4日発表


(左から)PTCジャパンの桑原宏昭 代表取締役と
リコー デジタル戦略部コーポレートIT統括センターの浜中啓恒 所長

 PTCジャパン(以下 PTC)は、リコーがグローバルに取り組む業務改革の実現にむけて、PTCのIoTプラットフォームであるThingWorxを国内外の拠点に導入し、リコーにおけるDXの加速を支援すると発表した。
 今後リコーではThingWorxを活用し、すでに導入済の製品ライフサイクル管理製品(PLM)であるWindchillで一元管理されていた3Dデータや各種設計データを、各業務領域のニーズに適したデータ形式に加工して提供することにより、生産性の向上につなげていく。

 リコーは、デジタルサービスを提供する先進性の高いものづくり企業として、働く場を変革し、働き手の生産性を向上させるDXの推進に注力している。この業務改革の一環として、技術情報の分野において、PLMであるWindchillの活用範囲を拡大させるとともに、その情報をよりわかりやすく見える化するPTCのThingWorxを導入した。リコーグループでは、これまでに国内、国外の拠点でPTCのWindchillを技術情報基盤として活用しており、ものづくりに関わる9,500人以上のユーザーが3D CADデータや部品表、技術ドキュメントなどの技術情報を、リアルタイムに閲覧、共有、生成できるように管理している。
 そして、このたびPTCは、Windchillとの接続性が高いThingWorxを活用し、リコーグループがWindchillのみならず、複数の基幹システムの情報を統合させ、Windchillで一元管理されたデータと紐づけて閲覧できるよう支援する。統合されたデータは、それぞれの現場での業務要件やニーズに適したフォーマットに置き換えられるため、あらゆるシステムユーザーにとって簡単に情報把握や伝達が行える環境を整えることができる。
 たとえば、Windchill に格納されている部品表の情報と、資材、仕入先に関わる情報を、ThingWorxにより、部品に紐づいた一連の情報として容易に業務活用できるようにする。さらに、ユーザーが必要な様々な業務観点からの過去、現在、予測情報を表示し、分析・活用業務の容易化に役立てる。

 PTCは、リコーにおいて2023年度からThingWorxのクラウド上での利用を順次展開する。そして2024年度には生産現場とも連携を図り、ユーザーの業務効率や生産性の大幅な向上を目指す。また、PTCは、このたびのシステム導入における効果や評価結果をPTCの製品開発の参考にするなど、DX推進に向けた両社の協力関係をさらに強化させていく予定である。