セイコーエプソン 創業記念館が国の登録有形文化財(建造物)に登録

登録有形文化財(建造物)に登録される創業記念館
1949年当時

 セイコーエプソン(以下 エプソン)は、本社事業所(長野県諏訪市)にある「創業記念館」が、国の登録有形文化財(建造物)に登録される見込みとなったと、11月18日に発表した。
 登録有形文化財(建造物)とは、50年を経過した歴史的建造物のうち、造形の規範となっているもの等、一定の評価を得た建造物が登録されるもので、エプソンとしては初めての登録となる。

 創業記念館は、エプソンの前身である有限会社大和工業の事務所として、1945年10月に竣工した建造物である。1978年5月まで中心社屋として活用していたが、その後歴史資料室などを経て2001年11月より無人の施設となり、2012年に耐震補強を施し歴史的建造物として保存してた。
 2022年5月には改修を行い、エプソンの歴史や過去からの製品を知ることができる『エプソンミュージアム諏訪・創業記念館』としてオープンした。

 このたび創業記念館は、物資の乏しい時代に地域の寒天倉庫の転用材を用いて応急的に建設された様子をよくとどめている点や、日本の腕時計生産の歴史を知る記念碑的な施設でもあり産業史的価値がある点などが評価され、今後官報告示を経て正式に国の登録有形文化財(建造物)に登録されることになる。