ミマキエンジニアリング エコソルベント大判IJプリンターのフラグシップ機 高画質・高生産性と省人化

 ミマキエンジニアリングは2月24日、大判インクジェットプリンタの新製品「330 Series」を世界同時発表した。
 今回発表する大判インクジェットプリンタの「JV330-130/160」、「CJV330-130/160」は、「Give your creativity a Glow up(想像力に輝きを)」をキャッチコピーに、同社が20年以上にわたり蓄積してきた技術力を結集させ、新しい価値を追求し、筐体の設計・開発を一から行った。エントリーモデル「100 Series」、スタンダードモデル「300 Series」に加えて、お客様のニーズにあわせてラインアップに加えたミドル・ハイエンドモデルである。高画質と高生産性に加えて、お客様の省作業・省人化をアシストする高付加価値機能を備えている。4月に販売開始予定。年間販売目標は、サイングラフィックス用途を対象に、シリーズ全体で1,500台(全世界)。

ミマキエンジニアリング大判IJP
JV330-130_160

 新製品は、印刷条件ごとにインクの着弾の順番を変更させる印刷技術「Mimaki Weaving Dot Technology(MWDT)」を新たに搭載した。この技術により、プリントヘッドのわずかな個体差や調整の微妙なズレから生じる意図しないスジやムラを抑制させる。また、色管理をするための標準フォーマットである入力プロファイル「Deep Color Natural」をこのたび新しく用意した。このフォーマットを用いることによって、同社のエコソルベントインク「SS21」の広い色域を余すことなく活用し、従来では共存しづらかった鮮やかなベタ表現と自然なグレー階調、自然な肌色を同時に表現できる。
 印刷速度は4色搭載時(C,M,Y,K)の標準モードで21.0㎡/h、8色搭載時(C,M,Y,K,Lc,Lm,Lk,Or)で13.2㎡/hで、高画質に加え高生産性で仕事の効率化を推進する。
 さらに、お客様の省作業・省人化をアシストする高付加価値機能として、「XYスリッター」と「メディアチェンジャー」の2つの機能を標準搭載した。
 「XYスリッター」は、印刷後に連動し、縦横全辺をカットする機能で、印刷したメディアを取り外すことなく自動で裁断加工が可能になる。これにより、後工程作業を大幅に短縮するとともに、今まで手作業で行っていたカット作業のスペースの削減ができる。
 「メディアチェンジャー」は、最大3本までメディアを同時に取り付けることができ、軽い力でハンドルを回すだけでメディアを交換できる機能である。メディア交換の手間を軽減し、より効率的な作業環境づくりに貢献する。
 同一セグメントのLAN環境内であれば、スマートフォンやパソコンからマシンのパネル操作、エラーチェックなど稼働状況の確認ができる「Mimaki Remote Access(MRA)」に対応。
 このほか、新しくなった機構では、大容量の2Lインクパックを外すことなく撹拌(かくはん)可能なインク供給ユニットと、メディア巻取精度の向上のため、これまで片側のみに搭載されていた駆動モーターを左右両側に搭載することで、巻取にかかるバランスが安定したメディア巻取装置により、安全で長時間の連続稼働を実現する。
 またMAPS4(Mimaki Advanced Pass System 4)、NCU(Nozzle Check Unit)、NRS(Nozzle Recovery System)、DAS(Dot Adjustment System)など、安定稼働をサポートする同社の印刷機能を各種継承している。
 新機種の「JV330」はプリント専用機で、「CJV330」はプリント&カッティング機である。それぞれ最大対応メディア幅の異なる「-130」(最大幅1,370mm)と「-160」(同1,620mm)をラインアップしている。
 本体価格は、「JV330-130」が税別280万円、「JV330-160」が同300万円、「CJV330-130」が同310万円、「CJV330-160」が同330万円である。