リコー 聴覚障がい者のコミュニケーションをサポートする「Pekoe(ペコ)」のテスト販売を開始

 リコーは、聴覚障がい者のコミュニケーションをサポートするサービス「Pekoe(ペコ)」のテスト販売を8月31日から開始したと、同日発表した。会議の会話内容をテキスト化し、その内容を参加者全員でリアルタイムに修正して正しい情報を共有できるソフトウェアと、聴覚障がいについての理解を深め、障がい者の活躍の場を広げるための定着支援研修サービスを提供する。

リコー「Pekoe(ペコ)」のテスト販売開始

 これまで聴覚障がいのある方は、会議において議事をリアルタイムに把握することが難しく、事後に議事録等で確認するのが一般的で、情報保障の課題があった。口の動きを読み取れる方も、新型コロナウィルス感染症(COVID-19)の流行によるマスク着用の常態化で、対面の会議で可能だった会話内容の把握が難しくなっている。既存の音声認識の仕組みを使用した場合、誤変換があると意味が通じないという困りごともあった。
 そしてなにより、聴覚障がい者が会議でより積極的に意見を述べたり、主体的に仕事に関わったりするには、チームメンバーが協力して正しい情報を伝えることが重要であり、チームメンバーが自然に協力するような風土の醸成が必要であると考えた。

【新サービスの主な特徴】
 「Pekoe」は、リコーのアクセラレータープログラム「TRIBUS」から生まれた。Pekoeの特徴は次の通り。
● 会話内容をテキスト化して、その内容を参加者がリアルタイムに修正でき、正しい情報を伝えることが可能である。
● 聴覚障がい者からはチャットでの発言や「いいね!」などの機能により、双方向コミュニケーションが実現できる。
● 会議だけでなく、セミナーやイベント配信にもリアルタイムに正しい字幕を付けることができ、情報保障の課題を解決できる。
● チームメンバーが聴覚障がい者への理解を深めPekoeを活用できるように、手話通訳士や長年聴覚障がい者支援を行ってきた現場経験豊かな講師が参加型研修を行う。

「Pekoe(ペコ)」の特長