コニカミノルタ 印刷工程の自動化も 高速デジタルラベル印刷機の最上位機 来春発売

 コニカミノルタは、高速デジタルラベル印刷機「AccurioLabel(アキュリオ ラベル)400」を2023年春に発売予定であると、6月1日に発表した。同社は、本機の投入により、ラベル印刷機においてもハイボリューム領域へ進出する。
 本機は、2016年の発売以来、全世界で1000台の売上を突破したデジタルラベル印刷機「AccurioLabelシリーズ」初のハイエンド機で最上位機種にあたり、高速プリントと連続印刷長の延長、IQ-520での工程の自動化により、ハイボリューム領域でも他に例を見ないオペレーションの効率化を実現している。これにより、印刷現場におけるタイムロスを最小化させるだけでなく、オペレーターの育成期間を大幅に短縮することができる。
 また、同社初の白色トナーの導入も含めてデジタルラベル印刷の付加価値を高め、ラベル印刷業界にDX(デジタルトランスフォーメーション)と新たなビジネス機会を生むシステムとして提案していく。

コニカミノルタAccurioLabel 400
AccurioLabel 400

【「AccurioLabel 400」が提供する価値】
(1) 印刷スピードアップと連続印刷の長尺化で生産性を向上
 「AccurioLabel 400」は、毎分39.9mという従来機比1.7倍のスピードを達成しながらも、「AccurioLabelシリーズ」で定評のあるオフセット印刷に迫る高品質出力を実現する。また、連続印刷長が従来機比3倍の3,000mに拡大したことで、大量印刷時でも用紙差し替え時間が短縮されるとともに、用紙のロスも削減することができる。
(2) IQ-520の自動化技術で省力化とスキルレスを提供
 コニカミノルタは、2017年に自動品質最適化ユニット「インテリジェントクオリティーオプティマイザー(IQ-501)」で、他社に先駆けた出力調整や紙面検査の自動化技術をデジタル印刷システム「AccurioPressシリーズ」に導入して以来、次々とオペレーションを⾃動化し、省力化とスキルレスを提供してきた。
 この度、IQ-501をラベル印刷機用に変更したIQ-520を、「AccurioLabelシリーズ」に初めて導入する。
 IQ-520は、これまで色合わせ時にマニュアル作業で行っていたキャリブレーション、濃度調整、プロファイル作成を自動化し、高品質な印刷物を作成するための作業時間の大幅削減を可能にする。また、IQ-520のリアルタイム自動画質調整は、従来の4色トナーに加えて白色トナーにも対応しており、連続印刷中の機内温度変化に伴う色変化や版ずれを計測してリアルタイムで印刷エンジンにフィードバックし、3,000mの連続印刷に対しても安定した印刷品質を保つ。さらに、印刷操作や保守作業についても使い勝手や簡便性を向上させており、ラベル印刷におけるワークフローの自動化・効率化・スキルレスを実現する。
(3) 白色トナーの導入で活用幅を拡大
 「AccurioLabel 400」では、コニカミノルタ初の白色トナーをオプションとして用意することで、幅広い用途への印刷が可能となり、ラベル製造会社や印刷会社の新たなビジネスの獲得に寄与する。
 新開発の白トナーも含め、同社独自のトナーは隠蔽性が高いため、透明フィルムやホログラムフィルムなどに印刷しても、下地が透けることがなく、高品質な印刷に仕上がる。