エプソン 脳波を活用した BCI技術開発のスタートアップNeurable社へ出資

セイコーエプソン/エプソンクロスインベストメント 2023年4月24日発表


 セイコーエプソン(以下 エプソン)およびエプソンクロスインベストメントは、両社の出資するEP-GB投資事業有限責任組合を通じて、脳波を活用したBCI技術開発を行うミシガン大学発スタートアップ企業Neurable, Inc.に対して、このほど出資したと4月24日に発表した。
 これまで、脳とコンピューターやIoT機器とつなぐBCI技術は、医療やリハビリなどの特定領域における研究テーマだったが、近年では脳波を検知するセンサーの精度や信号検出品質の向上などにより、集中力向上や睡眠の質改善、ストレス緩和などのヘルスケア領域や、ゲームやAR/VRなどの民生機器への応用が期待されている。

 こうした脳波活用によるウェルビーイングやヘルスケア市場の拡大が見込まれる中、Neurable社は、脳神経科学に基づくアカデミアの知見と豊富な研究データをベースに、AI(人工知能)を活用した脳波データの抽出・解析アルゴリズムを開発するとともに、非侵襲型で脳波データを取得できるこのBCI技術をさまざまなウエアラブル機器メーカーに販売・提供することで、自社開発のヘッドホンデバイスだけでなく、イヤホン、AR(拡張現実)など、ユーザーが自分のデータに安全にアクセスし、生産性やウェルネスを向上させることができる多様な製品を実現している。Neurable社は、その強みである高度なアルゴリズム技術やハードウエア技術により、脳波を活用することでいつでもどこでも誰でも、精神的・身体的な制限のない自由で快適な生活ができる社会の実現を目指している。

 エプソンは、脈波を含めた生体センシング技術の活用により、多様なライフスタイルを選択でき、心と身体の健康に基づく彩のある暮らしの実現を目指しており、今後成長を期待できるウェルビーイングやヘルスケア市場におけるNeurable社の持つアルゴリズムやハードウエア技術、プラットフォームビジネスの可能性を評価し、今回の投資を実行した。