コニカミノルタ 「環境デジタルプラットフォーム」参加企業68社に拡張

 コニカミノルタは、同社が運営する「環境デジタルプラットフォーム」の参加企業が2020年6月開設時の16社から4倍を超える68社に拡大したと、6月15日に発表した。環境デジタルプラットフォームは、環境活動のノウハウを企業間で共有し、日本の産業界全体で環境負荷低減に取り組むエコシステムである。
 コニカミノルタは、環境経営のフロントランナーとして先進的な取組みを実践してきた。環境デジタルプラットフォームでは、自社のノウハウに加え、異業種の知識・ノウハウを相互に利活用し、参加企業各社への新しい価値の提供を通じて、脱炭素社会、循環型社会の実現に貢献していく。
 コニカミノルタは、新たな価値創造に向け5つのマテリアリティを特定し、その中で「気候変動への対応」と「有限な資源の有効利用」の実現に向けて、地球規模での環境課題を共創によるイノベーションで解決していく。多くの企業と連携した取り組みを加速し、環境負荷低減の飛躍的拡大と、収益の拡大にも寄与することで、企業の持続的な成⻑を図る。

【環境経営を推進する上での各企業の課題】
 脱炭素化・有限資源の有効活用など環境問題に対する社会的要求の高まりや各国法規制強化の動きに加え、ESG投資の拡大やSDGsの要請など外的変化を受け、各企業は環境課題への要請に対応するための業務効率の最大化と、SDGsに対応した事業成⻑に繋がるイノベーション創出を求められている。こうした複雑かつ高度化していく課題を前に、各企業は、持続的な事業成⻑を支える環境活動を目指しているものの、一社だけでのノウハウや活動には限界があるのが現状である。

【環境デジタルプラットフォームの提供価値】
 多くの企業が環境活動の戦略立案と実践に悩みを抱える中、コニカミノルタは、「環境デジタルプラットフォーム」を立ち上げ、その活動を拡大している。その狙いは、参加企業各社の環境ナレッジ・ノウハウを相互に共有、蓄積し、新たな価値を共創することにより、参加企業の環境経営効率の向上を目指すことにある。各企業において様々に異なる環境課題に対して、環境デジタルプラットフォームでは、「ワークショップ」「ナビゲーションMAP」「ソリューション提供」からなる3つのアプローチで課題解決を図っている。
 (1)ワークショップ
 環境戦略・再生可能エネルギー・省エネルギー・資源の有効活用の4つを主要テーマにして環境課題を共有。各参加企業が技術やノウハウを持ち寄り、解決策を共創。
 (2)ナビゲーションMAP
 参加企業各社の戦略や取り組みを、戦略検討の際の思考プロセスに沿って整理。環境経営に関するノウハウを利活用可能な形のナレッジとして蓄積。
 (3)ソリューション活用促進
 即効性のあるソリューション活用のため、技術・ノウハウを持つ企業と必要としている企業同士をマッチング。

 ワークショップでは、参加企業が相互に当事者意識を持ちながら対話や討論を重ね、またナビゲーションMAPに公開される各社の事例や関連資料などの情報を得ることで、環境戦略策定や環境施策立案・実行のアプローチを明確にすることや、意思決定のスピードアップにつながる。
 また、マッチングは2020年6月以降から現在までの間で230件近くまで提案件数を伸ばしてきており、再生可能エネルギーを共同購入する仕組みなど参加企業にメリットのある新しいソリューションも本プラットフォームで共創、提供している。

【環境デジタルプラットフォーム参加企業】
 コニカミノルタは、自社実践の環境ノウハウの提供を通じて500社以上の顧客(サステナブルマーケティング顧客)との信頼関係を構築してきた。その顧客基盤に潜在顧客も合わせた、製造業から保険やIT関連などの非製造業まで幅広い業界の企業より活動主旨に賛同を得て、環境デジタルプラットフォームの参加企業を増やしている。
 環境技術・ノウハウを共有、利用、融合し価値共創することにより、各社の環境課題の解決と事業成⻑実現に貢献する。