パナソニック コネクト AI活用で総労働時間の3.4%削減 2030年に10%削減を目指す

パナソニック コネクトグループ 2026年7月29日発表


 パナソニック コネクトグループは、7月29日、大規模言語モデルを活用して開発した自社向けのAIアシスタントサービス、「ConnectAI」の2025年度の活用実績と業務データ連携AIエージェントの導入計画を発表した。

 パナソニック コネクトは、2023年2月より生成AIの業務利用を「(1)業務生産性向上、(2)社員のAIスキル向上、(3)シャドーAI利用リスクの軽減」の3つの目標を掲げて開始し、国内全社員約11,800人にAI活用を推進してきた。「ConnectAI」の導入から3年が経ち、AI技術の進化とともに社員の活用スキルの向上によって利用が拡大し、2025年度は総労働時間の3.4%を削減している。今後は、社内文書に加え、経理や営業などの業務データと連携し、AI活用を「聞く」から「頼む」へとさらに進化させることで、業務プロセス全体の生産性向上を目指す。

■AIを活用する業務が拡大し、総労働時間の3.4%にあたる78.8万時間を削減
 2025年度の生成AI活用データを分析した結果、AI活用による総労働時間削減効果は、78.8万時間に達し、年間総労働時間の3.4%に相当した。
 ConnectAIの利用回数が2024年度より1.6倍に増加したことに加え、ファイルを利用した議事録作成やコード生成、ログ分析、提案書作成支援、設計書・仕様書作成などの個人業務に特化した利用が拡大したことが大きな要因と分析している。また、本年2026年度からはパナソニック コネクトのデザインテンプレートに沿ったプレゼンテーション生成機能も追加しており、「業務を進めるAI」としてさらに成果物作成や業務支援へと広がっていくことを期待している。

<2025年度の利用実績>
 削減時間:78.8万時間(昨年比2倍)
 利用回数:361万回(昨年比1.6倍)
 1回あたりの削減時間:33分(昨年比1.2倍)
 月間ユニークユーザー率:61%(昨年比12pt増)

■生成AIと連携するデータ基盤「パナソニック コネクトコーパス」の実装フェーズへ
 生成AIの活用を業務プロセス全体へ広げるためには、AIそのものの性能だけでなく、AIが参照するデータの整備が重要である。パナソニック コネクトは2023年以降、生成AI活用と並行してデータ統合を推進し、非構造化データに加え、50の社内業務システムが保有する構造化データと連携したパナソニック コネクトコーパスを整備してきた。
 2026年からは統合データ基盤と生成AIを連携させ、AIが社内の多様なデータを参照しながら業務を支援する実装フェーズへ移行する。

■業務データ連携型AIエージェントの活用を拡大し、総労働時間10%削減を目指す
 これまでパナソニック コネクトは生成AI活用を段階的に進め、2024年からRAG(Retrieval-Augmented Generation)を活用して、文書や図面、仕様書などの非構造化データと生成AIの連携を拡大してきた。
 2026年度からは、パナソニック コネクトコーパスに統合された社内データを活用し、生成AIの活用をさらに進化させる。社内文書に加え、SFA(Sales Force Automation)やERP(Enterprise Resource Planning)などの業務システムの構造化データと連携することで、AIがより適切な回答や判断を行える環境を整備していく。
 これにより、社員からの質問に回答するだけではなく、必要な情報の収集や分析、業務上の判断を支援する業務データ連携型AIエージェントの活用を拡大していく。

 すでにパナソニック コネクトでは、図面/設計仕様の情報を構造化して照合業務を行うAIエージェントの利用を開始している。今後は経理や営業をはじめとするさまざまな業務領域へ展開し、業務プロセス全体を支援するAIエージェントの拡大を図っていく。
 AI活用を「聞く」から「頼む」へ進化させることで、業務プロセス全体の生産性向上を図るとともに、2030年には総労働時間の10%をAIで削減することを目指す。また、AI活用によって生み出された時間を、顧客への提案活動や新たなソリューションの創出などに振り分けることで、さらなる顧客価値の向上を図っていく。