シャープ 人に寄り添う心地よいAI会話技術を開発

シャープ 2026年6月2日発表


 シャープは、AIによる応答内容自動評価システムにより、ユーザーに寄り添った応答で心地よい会話を実現するAI会話技術を開発した。

 同社のAI会話機能搭載製品やサービス利用時の会話傾向を分析した結果、製品やサービスの機能にとどまらず、幅広いやり取りがされていることが分かった。このような、何気ない会話を心地よく楽しんでもらうことが製品やサービスへの愛着につながると考え、同社独自のAI技術であるCE-LLMの一部としてAI会話技術の開発に着目した。
 従来、AI会話応答の評価は主観評価でおこなっていたため、評価に時間がかかることや、評価者によって結果にばらつきが生じるなどの課題があった。さらに、会話の「好ましさ」を包括的に評価する統一的な基準や指標が存在しないことから、定量的に検証・評価することが困難だった。
 このような課題に対し、同社は、会話に関する先行研究の調査を実施。「即応性」「文脈理解」「知識力」など、会話の「好ましさ」に影響する項目の抽出と体系化をおこない、応答内容を定量的に測定できる評価基準を構築した。
 さらに、この評価基準を用いた自動評価システムを開発。AIやLLMが生成した応答内容を、他のLLMを用いて評価する「LLM-as-a-judge」により、短時間で評価する。本評価システムにより、課題のある項目を明確にするとともに、人による評価のばらつきを排除したAIチューニングを実現。この評価と改善のサイクルを繰り返すことで、ユーザーに好ましい応答をおこなう精度が向上する。

 本技術の第1弾として、会話の「好ましさ」に影響する9項目を評価するシステムを開発。今年5月に発表したテレビ「AQUOS」向け新サービス「AQUOS AI」の開発に応用した結果、応答内容の評価値の向上が確認された。
 本開発にあたり体系化した評価基準の詳細については、6月8日から12日までGメッセ群馬(群馬県高崎市)にて開催される「2026年度 人工知能学会全国大会」において発表予定である。