Sansan フルサト・マルカホールディングスが「Bill One」活用で経理業務をグループで標準化

Sansan 2025年6月9日発表


 Sansanは、機械・工具や建設資材などを取り扱うフルサト・マルカホールディングス(フルサト・マルカHD)におけるクラウド請求書受領サービス「Bill One 請求書受領」の活用事例とその成果を発表した。

 フルサト・マルカHDは、建設資材から機械・工具、セキュリティを中心とした幅広い事業を展開してきたフルサトグループと、産業機械を中心にグローバルに展開していたマルカグループが2021年10月に経営統合し設立した企業である。国内外で21社の連結子会社を有し、日々多品種かつ大量の取引を行っている。こうした中、経理業務はグループ各社で個別に運用しており、担当者に依存した属人的な対応や紙中心の運用に課題を抱えていた。これらの課題を解決するため、2024年より「Bill One」を導入している。現在では国内6社で活用が進んでおり、月間8,500件の請求書をクラウド上で一元管理し、1,960時間の工数削減を実現している。

■サービス導入の背景
 フルサト・マルカHDでは、請求書の大半を紙で受領しており、封筒の仕分けや開封、押印、回覧、保管といった一連の業務を各拠点で個別に対応していた。そのため、担当者は都度出社を余儀なくされており、請求書の紛失や、計上漏れ、支払漏れといったリスクが常に存在していた。
 また、グループ各社では業務フローや活用するツールにばらつきがあることで、業務の進め方が担当者に依存しやすく、手順やルールの統一が難しい状況だった。これらの課題を解決し、請求書業務のデジタル化とグループ横断での運用統一を推進するためBill Oneを導入した。

■導入後の成果
・月間1,960時間の工数を削減し、月次決算を加速

 従来、同社では紙の請求書の受領や処理に多くの手間と時間を要しており、担当者の大きな負担となっていた。Bill Oneの導入により、紙で受領した請求書もオンラインで一元管理することが可能になったことで、手入力や目視での確認といった紙特有の非効率な業務が削減され、請求書業務全体のプロセスを効率化できた。その結果、月間で約1,960時間の工数を削減し、業務のスピードと精度が向上したことで、月次決算の加速を実現している。
・紙の請求書比率を8割から1割に削減し、テレワークを推進
 同社では、紙の請求書を受領・処理するために経理担当者の出社が不可欠となっており、テレワークの実現が難しい状況にあった。Bill Oneの導入により、自社で受領する紙の請求書の割合は8割から1割へと大幅に削減し、テレワークをしやすい業務環境を構築した。担当者には子育て中の社員も多く、急な育児対応や家庭の事情にも柔軟に対応できるようになったことで、ワークライフバランスの向上にも貢献している。
・グループで経理業務を標準化し、月間8,500件の請求書を一元管理
 同社では、グループ各社で異なるツールや業務フローを採用していたことにより、請求書の処理方法や管理体制にばらつきが生じており、ガバナンスの観点からもグループ全体での仕組みの統一が求められていた。Bill Oneを導入し、「複数テナントオプション」を活用したことで、1つのログイン画面から他のグループ会社の管理状況を把握できるようになり、グループ間で業務フローやノウハウを共有できる環境を構築した。現在ではグループ6社で月間8,500件の請求書をBill Oneで管理しており、経理業務の標準化を推進している。今後は、他のグループ会社への展開も進めながら、経理業務の統一を実現する。