虎ノ門ヒルズ ステーションタワーにボリュメトリックビデオスタジオを開設 キヤノンなど4社協業で

キヤノン 2023年9月29日発表


 キヤノンは、森ビル、バスキュール、日本アイ・ビー・エム(日本IBM)と協業し、10月6日に開業する虎ノ門ヒルズ ステーションタワー8Fに、ボリュメトリックビデオスタジオを開設する。今後、さまざまな企業やクリエイターとのコラボレーションによるXR(VR・AR・MR)コンテンツの企画・制作・配信を通して、映像体験のさらなる価値向上を図る。

「TOKYO NODE VOLUMETRIC VIDEO STUDIO」の内観
TOKYO NODE VOLUMETRIC VIDEO STUDIO」の内観

 ボリュメトリックビデオ技術とは、複数のカメラで同時撮影した画像から、空間全体を3Dデータ化する技術である。空間内をあらゆる位置・角度から捉える自由なカメラワークで、これまでにない映像表現を可能にする。撮影から映像生成までをリアルタイムに行うことができるキヤノンならではの特長を生かして、現在、スポーツ中継や音楽のライブ配信、テレビCMの制作など、幅広い用途で活用されている。

 今回協業する4社は、森ビルが立ち上げた「クリエイティブエコシステム構築に向けた共同プロジェクト」に参画している。業界や領域を超えたコラボレーションを通じて、新たなコンテンツの創出・発信を目指す同プロジェクトのもと、参画企業やクリエイターのための共創拠点として、虎ノ門ヒルズ ステーションタワー8Fに「TOKYO NODE LAB」が開設される。ビジネス、アート、テクノロジー、エンターテインメントなど、あらゆる分野での共創が期待される本拠点を舞台に、キヤノンのボリュメトリックビデオシステムを導入した「TOKYO NODE VOLUMETRIC VIDEO STUDIO」が誕生する。
 スタジオでは、撮影から配信まで一貫したサービス提供を行う。企業のプロモーションビデオやミュージックビデオの制作はもちろん、ボリュメトリックデータを活用したXRライブの配信として、講演やトーク番組、さらには「TOKYO NODE」内で開催されるコンサートや演劇と連携したイベントなど、幅広いシーンでの活用を目指す。4社それぞれが持つ技術や顧客基盤、マーケティング力を生かすことで、XRコンテンツの魅力を、東京から広く世界に向けて発信していく。
 キヤノンは、今後もさらなる技術開発とパートナー連携の強化を図ることで、ボリュメトリックビデオ技術の活用分野の拡大を目指していく。