Sansan LabsにGPTを活用した新機能を追加 セミナー集客メールの自動生成など対応

Sansan 2023年5月29日発表


 Sansanは、「Sansan Labs」に、GPTを活用した新機能を追加すると、5月29日に発表した。
 「Sansan Labs」では、未来の働き方を体験してもらうための実験的な機能を提供しており、営業DXサービス「Sansan」のユーザーに無料で公開している。
 今回、GPTの文章生成能力と要約精度の高さを活かし、「セミナー集客メールメーカー」と「5分で読める有価証券報告書」の2つの機能を実装する。

Sansan LabsにGPTを活用した新機能を追加

■GPT活用機能の開発背景
 Sansan Labsでは、ビジネス課題の解決に役立つデータを提供すべく、同社の研究開発部が日々機能開発に取り組んでいる。現在、データを使った営業活動の効率化、社内のコラボレーション活性化、顧客接点の分析など、全部で18の機能を公開している。
 昨今、世界的な盛り上がりを見せる生成AI領域においても研究開発を推進しており、ビジネス課題の解決に繋がるGPTの活用法について模索してきた。
 そして今回、必要な機能のヒアリングや実証実験を通じ、GPTの文章生成能力や要約精度の高さを活用した営業・マーケティング活動の効率化に貢献する2つの機能を新たに実装する。

■機能概要
●セミナー集客メールメーカー(公開済み)
 セミナーや展示会などのイベント集客のために行う案内メールの送付を効率化するべく、AIが自動でメール文面を生成する機能である。
 新規顧客の開拓を担う営業部門やマーケティング部門では、見込み顧客の獲得や案件創出を目的としたセミナーや展示会などの施策を行っているが、運用工数が掛かることが担当者の課題になっている。本機能の活用により案内メール文の作成を効率化し工数を削減することで、本来注力すべきセミナーの企画立案や資料作成などに時間を割くことができ、業務生産性が向上する。

 またSansanでは、参加募集ページの作成からメール配信、申込者の管理、アンケートの送付まで、セミナー運営に必要な機能がそろった「スマートセミナー」を実装しており、どの部門でも簡単にクオリティーの高いセミナーを開催することが可能である。本機能と合わせてGPTを活用した「セミナー集客メールメーカー」を利用することで、さらなるセミナー運用工数の削減を実現できる。

●5分で読める有価証券報告書(6月1日公開予定)
 企業が発行する有価証券報告書から、経営・組織、市場環境、製品・サービス、ガバナンスの4つのトピックスの課題や現状を抽出し、要約して提示する機能である。また、その情報の根拠となる原文や元となる報告書のリンクを表示することが可能である。GPTは、トピックスに沿った重要な部分の抜粋ができることから、本機能が開発された。
 新規顧客へのアプローチや既存顧客との関係性維持には、業績ハイライトや中長期経営計画の進捗、その企業を取り巻く外部環境などが記載されている有価証券報告書を読み解くことが有効である。しかし、営業パーソンが担当企業の報告書の内容をすべてインプットするには膨大な時間を要する。本機能を活用することで、顧客理解の時間を短縮でき、営業生産性の向上やより視座の高い営業戦略の策定を後押しする。