DX化と多様性を学ぶ ザ・コンソーシアム主催 アリゾナ州でECS2023開催

販売店など約300名参加

 米国のプリント・イメージング業界(複合機/プリンター業界)のディーラーを対象にした経営者交流会「ECS(Executive Connection Summit)2023」が、1月15~18日(現地時間)にアリゾナ州スコッツデール市のホテル・バレイホーで開催された。ECSには、オフィスディーラー団体BTAのボードメンバーを始め、ディーラー、メーカー、ITチップ・ソリューションベンダー、業界アナリストなどの経営者、幹部300人近くが参加した。(特派員・久保哲夫)

 主なテーマは、プリント・イメージング業界の多様化とDX化について。東芝アメリカBSのラリー・ホワイト社長兼CEOやシャープ・ビジネスUSAのマイク・マルシック社長兼CEOを始め、コニカミノルタBS USA、インテル、マイクロソフト、HPなどの幹部が、DX化するプリント・イメージング業界におけるディーラーへのアドバイスを講演した。
 また、プリント・イメージング業界のレジェンドとして人気のある元京セラミタアメリカCEOのトニー・ペイター氏やコンサルタントのマイク・リオダン氏が基調講演し、かつてのイメージング業界での思い出を交えて、時代が変わっても変わらない人と人との絆の大切さを語り、喝さいを浴びた。
 ECSを主催したのは、プリント・イメージング業界のビジネスアジリティーに貢献するソリューション企業とディーラーによる団体「ザ・コンソーシアム」である。同団体は、当業界で50年近いキャリアを持つマイク・ストラマリオ社長兼CEOが創立したストラマリオコンサルティングを中心に結成された。
 2日目には、スコッツデール市のデイビッドD・オーテガ市長が訪れるサプライズもあった。

■サミットの初日(15日)は、ディーラーが取り扱う新商品が紹介され、今後急成長が見込まれる電気自動車の充電スタンド経営を、店舗オフィスの空きスペースで始めた事例や、聴覚支援装置の新商品、空気清浄機などが紹介された。

■サミット参加者がフルに集まった2日目(16日)は、主催者のマイク・ストラマリオ社長兼CEOとBTAのボブ・ゴールドバーグBTAゼネラルカウンセルが挨拶の後、最初の基調講演を元京セラミタアメリカCEOのトニー・ペイター氏が行い、オランダからの移民としての苦労話や複写機のセールスを経て社長に就任し、経費削減に取組んだことなどを語った。

ECS2023
トニー・ペイター元京セラミタアメリカCEO
コネクトワイズ社のジェイ・ライヤースVPとドリュー・サンフォードVPのプレゼンテーション

 また、「イメージングチャネルの多様性=女性のリーダーシップの重要性」についての座談会では、業界のエグゼクティブの女性5名と、飛び入りで男性のマーコ・テクノロジーズ社のドグ・オルゼヒト社長が加わって行われた。女性の活動を支援するプログラムなどが紹介され、自分たちを女性として見ないで普通に接してほしいとの要望が語られた。

(左から)BPOメディアのパトリシア・エイムズ、京セラのナタリー・カンバーバッチVP、グレートアメリカ・フィナンシャルサービスのジェニー・フィッシャー シニアVP=司会、シャープのメラニ・パターソン アソシエイトVP、AIS-MNのステファニー・キーティング-フィリップス ディレクター
グレートアメリカ・フィナンシャルサービスのマーチン・ゴロビックCo-CEO(右)とシュミットコンサルティングのデブラ・シュミット エグゼクティブ

 東芝アメリカBSのラリー・ホワイト社長兼CEOは、米国で課題になっている退役軍人の雇用について、規律を守り献身的であるなど、雇用主のメリットが多いと、同社で実践している成果を語った。

東芝アメリカBSのラリー・ホワイト社長兼CEO

 午後からは、インテルのインテリジェント・エッジ・ビジネス部門のディレクターであるリチャード・リサ氏が「デジタル・トランスフォーメーション=技術の旅」について講演し、DX化により、情報ベースの製品やサービスは従来のものの2倍に成長すると語り、DX化の効果を挙げた後、インテルはディーラーの相談にいつでも対応したいと結んだ。

インテルのリチャード・リサ ディレクター

 この後、デジタル・トランスフォーメーションについての座談会などが行われた。
 HPのヘッド・オブ・MPSチャネルセールスであるタミ・ビーチ氏は、データ収集に関わる世の中の変化は急激で、30年後には携帯電話が今日の10億倍のパワーを持つ。次の15年で私たちはすべての人類の歴史よりも多くの変化を経験するだろうと予測した。

HPのタミ・ビーチ ヘッド・オブ・MPSチャネルセールス

 ネクストワールド社のマーク・グード社長は、ERPを超えたものとして、システムを売るのではなくプラットフォームを売って、そこにモバイルアプリなどをオープンAPIなどでつなぎ、データ連携をとれる機能を持っていることや、ローコード/ノーコード機能で顧客が自分でプログラムできるので、市販製品のようにサービス打ち切りの恐れがないことをアピールしていた。

ネクストワールド社のマーク・グード社長

■3日目(17日)は、シャープ・ビジネスUSAのマイク・マルシック社長兼CEOが朝の基調講演で「メーカーから見た変化する市場のダイナミックス」について語った。マルシック氏は、「機会」をどのようにとらえるのか、ジグソーパズルのピースに製品、連携、技術知識などさまざまな要素をなぞらえて示した。ディーラーは、それぞれ必要と思われるピースを持って顧客に対応しているが、今後の変化に対応し、トータルソリューションプロバイダーとして競争するためには、すべてのピースが必要になる、と語った。

シャープ・ビジネスUSAのマイク・マルシック社長兼CEO
ノバテックのデイブ・ムーアマン社長兼CISO
3日目も登壇してスピーチしたトニー・ペイター元京セラミタアメリカCEO(左)を紹介するストラマリオコンサルティングのマイク・ストラマリオ社長兼CEO

 午後には、コニカミノルタBS USAのシニアVP/CIOであるマイク・リー氏が「将来に備えるあなたのDX戦略」について講演した。リー氏は、今後DX戦略を展開していくのに当たって、気を付けるべきことをアドバイスした。そして、投資をすること、またコニカミノルタやグーグル、SAPなどのベンダーやパートナーに、もっと頼るように語った。

コニカミノルタBS USAのマイク・リー シニアVP兼CIO

 この後、マイクロソフトのグローバルヘッド・オブ・オートノマスAIコ‐イノベーションのブライアン・エバーグリーン氏が「自律変換=デジタルの霧の掃除」のテーマで講演した。

マイクロソフトのブライアン・エバーグリーン グローバルヘッド・オブ・オートノマスAIコ-イノベーション
(左から)BTAのボブ・ゴールドバーグ ゼネラルカウンセル、ストラマリオコンサルティングのマイク・ストラマリオ社長兼CEO、ブレイク・ケリー・オフィスソリューションズ社のレネガーMNSディレクター、パルステクノロジー社のチップ・ミセリCEO、UTEC社のレス・ハリス ディレクター