和歌山県とリコーがマネジメント層向けワーケーションプログラムを実施

ワーケーションプログラムの実施イメージ

 和歌山県とリコーは、和歌山県の上富田町、白浜町と連携して、マネジメント層向けワーケーションプログラムを実施すると、12月5日に発表した。3泊4日のプログラムで、通常のマネジメント業務を実施しながら、現地の人々との交流を通してさまざまな地域課題を知り、解決に向けた取り組みを検討する。
 また、普段の生活とは違う自然体験や部門・職種の壁を超えたマネジャー同士の対面コミュニケーションにより、ネットワーキングや仕事の活力、リフレッシュ、イノベーションマインドの醸成を図る。
 なお、本プログラムは、観光庁の「ワーケーション推進事業」の企業と地域によるモデル実証事業に採択された取り組みとして実施する。

 働き方の多様化が進み、企業やオフィスワーカーの間で、リモートワークの一形態であるワーケーションへの関心が高まっている。ワーケーションの普及は休暇取得の促進にもつながるため、働き方改革の趣旨とも合致している。一方、地方自治体では、新型コロナウイルス感染症リスクを軽減しつつ、より多くの旅行機会を創出することや旅行需要の平準化、関係人口の拡大による地域経済の活性化が求められている。
 ワーケーションは、様々な調査研究で、リフレッシュ、モチベーションアップ、創造力向上が見込める働き方とされている。しかし、観光庁が2021年に実施した調査では、企業に勤務している人の80%以上が「ワーケーション」という言葉は認知しているものの、実施したことがある人は4.3%に留まっている。

 和歌山県は、2017年から全国の自治体に先駆けて新たな働き方である「ワーケーション」を推進しており、フォーラムやファムツアー等のイベント、情報発信を通じて、2021年度までの5年間で150社以上、1,000名を超える人が訪れている。また、2019年には、全国の自治体に呼びかけ、「ワーケーション自治体協議会(WAJ)」を設立し、200を超える会員自治体とともに、「ワーケーション」を社会全体へ浸透すべく、国や経済団体等との連携や情報発信など様々な取組を進めている。
 リコーは、2020年10月のリモートワーク制度変更により、ワーケーションが可能となった。ワーケーションをリモートワークの1つと位置づけ、時間と場所を有効に活用する柔軟な働き方の選択肢のひとつとしている。2022年5月には社員向けのワーケーション実施ガイドを制定し、適切な活用を促している。中長期的には、社員の自律的な働き方とワークライフ・マネジメントの実践を、リコーが創業100年を迎える2036年に向けて掲げるビジョン「“はたらく”に歓びを」につながる取り組みと位置付けている。
 和歌山県とリコーは、地域共創への貢献、および働きがいとSDGsの達成を目指し、これからも様々な取り組みを行っていく。

【実施概要】
《実施地域》 和歌山県上富田町、白浜町
《日程》
 第1回:2022年12月12日(月)~12月15日(木)/3泊4日
 第2回:2022年12月19日(月)~12月22日(木)/同上
 第3回:2023年1月16日(月)~1月19日(木)/同上
《参加人数》 計17人(第1回:5名、第2回:6名、第3回:6名)
《内容》
 リモートワーク(通常業務)、水垢離体験(世界遺産・稲葉根王子)、座禅体験、地域との交流会、地域課題・自然体験「森のワークショップ」「熊野古道を歩く」、他