NEC　企業ノウハウをAIエージェントで自動抽出・組織資産化しデジタル業務を自動化

日本電気　2025年12月3日発表

　NECは、業務ノウハウを自動的に抽出し、組織全体で共有・活用できる「組織資産」として蓄積するエージェント技術「cotomi Act(コトミ アクト)」と、ソフトウェアやコンサルティング、運用保守サービスを組み合わせたソリューションの提供を、2026年1月より開始する。
　本ソリューションは、多くの工数を要する教え込みやマニュアル作成を必要とせず、日々発生する経費精算、受発注業務、審査業務など、作業ごとに判断や対応が求められるデジタル業務の継続的な自動化を推進することで、各企業の業務変革を支援する。

（１）教え込み不要。ユーザーの行動からノウハウを自動抽出し、組織資産化
　本ソリューションでは、社員一人ひとりが日々行うブラウザ上での閲覧履歴や操作ログから、業務ノウハウを自動的に抽出し、組織全体で活用できる資産として蓄積する。蓄積された組織資産は、「cotomi Act」によって業務に必要な知識として正確に抽出・活用される。これにより、面倒な教え込みやマニュアル作成が不要となり、社員は普段通りに仕事をするだけで、業務プロセスやノウハウが自動的に学習される。

（２）高性能エージェントが臨機応変に対応し、幅広い業務を自動化
　「cotomi Act」は、ページ遷移・フォーム入力・状態変更など、長い思考や複雑な操作が求められるWebエージェントの国際的ベンチマーク「WebArena」において、人間を上回るタスク成功率を実現している。この技術を活用することで、従来の手法では対応が困難だった経費精算、受発注業務、審査業務など、作業ごとに判断や対応が求められる業務においても、曖昧な指示にも対応しつつ、目的に応じて臨機応変に対応する高性能エージェントが、業務を自動化する。

（３）安全・安心な運用で業務品質と属人化防止に貢献
　AIガバナンス基本規定やAIリスク管理マニュアルなどの整備・運用を通じてAIリスク低減に取り組んできたNECの知見を活かし、ガバナンス面から企業ルールやポリシーを考慮したエージェントの動作設定・運用を行うことで、安全・安心な自律エージェントの利用が可能である。また、これまでの企業固有の業務やルールも反映されるため、安心して同じ作業を継続でき、作業を均質かつ高度化し、属人化の防止にも貢献する。