ミマキエンジニアリング 昇華転写用IJプリンターフラグシップ機 10kgインクタンクも装着可能

 ミマキエンジニアリングは2月24日、大判インクジェットプリンタの「330 Series」を新製品として世界同時発表した。
 今回発表する大判インクジェットプリンターの「TS330-1600」は、「Give your creativity a Glow up(想像力に輝きを)」をキャッチコピーに、同社が20年以上にわたり蓄積してきた技術力を結集させ、筐体の設計・開発を一から行った。「TS330-1600」は、高画質での高生産を可能にし、かつ安定稼働を向上させる新機能を備え、お客様の省作業・省人化を追求した昇華転写インクジェットプリンターである。年間販売目標は、テキスタイル・アパレル用途を対象に1,300台(全世界)。

ミマキエンジニアリング昇華転写用IJP
TS330-1600

 印刷条件ごとにインクの着弾の順番を変更させる印刷技術「Mimaki Weaving Dot Technology(MWDT)」を新搭載。この技術により、プリントヘッドのわずかな個体差や調整の微妙なズレから生じる意図しないスジやムラを抑制し、同社史上最高のベタ品質と美しい画質を同時に表現できる。
 印刷速度は、4色インクセット(Bl,M,Y,K)のDraftモード(600x600dpi、2Pass)で69㎡/hと、従来機比で約138%の印刷速度を実現した。あわせてMAPS4(Mimaki Advanced Pass System 4)で低パス時のバンディング(横縞)を低減する。
 別機種で採用している、ランニングコストの低減を実現する2つのオプション品「10kgインクタンク供給ユニット」と「ミニジャンボロールユニット」を、「TS330-1600」用にカスタマイズし搭載可能である。
 「10kgインクタンク供給ユニット」は、大容量の10kgインクタンクが装着可能なため、標準の2Lインクパック使用時と比較して大幅なランニングコスト低減が図れる。
 「ミニジャンボロールユニット」は、低ランニングコストを実現した約2,500m巻の同社純正転写紙「Mimaki Vision Jet-X Mini-162」が装着可能な繰り出し装置である。
 これらは、ランニングコスト低減とあわせてインク・メディアの取り換えによるダウンタイム軽減とお客様の作業負担軽減にも貢献する。
 「TS330-1600」は、長尺巻き取りの搬送ズレ抑制のために新機能を採用している。これまで片側のみに搭載されていた巻き取り用の駆動モーターを左右両側に搭載することで、負荷を分散し巻き取る力を強化した。また、メディアをV字にカットすることにより、巻き取り用の紙管に対して真っ直ぐ1点でテープ止めが可能になる「V字カット機能」を追加した。あわせて巻き取りの補助をする「端面ガイド」の小型化を行い、お客様自身で取り付け・取り外しが容易になった。これら3つの機能追加により、人為的なミスを軽減し搬送ズレの抑制になる。
 新機種は、印刷用のRIPソフトとして、使いやすさと高機能を両立した「RasterLink7」およびテキスタイル印刷に適した「TxLink4 Lite」の2種のソフトウェアに対応しており、購入時にいずれかを選択できる。本体価格は、RasterLink7搭載版が税別270万円、TxLink4 Lite搭載版が同300万円。