日本HP PCやプリンター、周辺機器などを包括的に可視化・管理するソリューションを発表
日本HP 2025年7月25日発表
日本HPは、マルチOS、マルチベンダーのIT環境における従業員のデジタルエクスペリエンスを継続的に可視化、管理できるソリューション「HP Workforce Experience Platform」(WXP)を発表した。これにより、IT部門は従業員の生産性を向上するプロアクティブなサポートの提供、エコシステム全体のセキュリティとコンプライアンスの強化、ITコストの削減が可能になる。
「WXP」は、すでに世界で数百社に導入されている。世界の2,460万を超えるエンドポイントから収集される膨大なデータを、AIを活用して分析することで、より高い精度の洞察を提供できる。
昨今、働き方が変化するなか、様々なデジタルツールをシームレスかつ安全に使えることが求められるようになった。しかし、複数のオペレーティングシステムや複数ベンダーのデバイス、会議ツールやプリンターなどの周辺機器が混在し、IT環境は複雑化している。さらに、絶えず進化するサイバー脅威など、IT部門への負担は増す一方である。そうしたなか、HPの調査「HPワークリレーションシップ・インデックス2024」では、自分が成功するために必要なツールを会社が提供していると回答したナレッジワーカーは36%にとどまった。
「WXP」は、マルチOS、マルチベンダー環境において、管理用ソフトウェアをデバイスに導入することで、企業内のPCやプリンター、周辺機器などを包括的に可視化、管理するプラットフォームである。デバイスのパフォーマンス、アプリケーションの稼働状況、ネットワークの接続状況、セキュリティ、従業員のセンチメント(デジタルツールへの満足度)といった多岐にわたる項目を数値化し、業務に影響を与えるような問題が起きる前に検知、予測し、プロアクティブな解決に導く。
■AIを活用した機能例
「WXP」は、AIを活用することで、タスクの自動化やデバイスの異常検知、従業員のセンチメント分析、効率的なデバイスフリート(機器群)の計画、そしてデバイスフリートのパフォーマンス、利用傾向、トラブルシューティングに関する詳細な洞察を提供する。
「フリートエクスプローラー」機能は、AIを活用した自然言語処理(NLP)ツールにより、効率的なデバイス管理を支援する。たとえば、PCのメモリ使用率が高くパフォーマンスが低下する事象が頻繁に見られる場合、IT管理者は「過去30日間にメモリの使用率が異常に高かったデバイスはどれか」と入力することで、対象のデバイスを把握でき、従業員への影響が生じる前に対処することができる。
「センチメント分析」機能は、従業員から寄せられた自由記述のアンケート回答をAIで分析し、感情の傾向を要約する。たとえば、従業員の感情に下降傾向が見られた場合、対象のデバイスの状況から原因を特定して対処することが可能である。
■提供プランと価格
「WXP」は、7月31日から用途に応じた3つのプランで提供開始した。「WXP」は、日本HPおよびチャネルパートナーからライセンス販売に加えて、マネージドサービスの一部としても提供していく。
《Standardプラン》 価格(税込)3,190円(1ライセンス1年契約)
基本のプランで、PCフリートの可視性と制御に不可欠なツールとサポートを利用できる。
《Proプラン》 価格(税込)3,960円(1ライセンス1年契約)
スタンダードプランに加えて、AIによる異常検知、AIを活用した自然言語検索「フリートエクスプローラー(限定的なクエリ)」などが利用できる。
《Eliteプラン》 価格(税込)5,390円(1ライセンス1年契約)
スタンダードプラン、Proプランに加えて、AIを活用した自然言語検索「フリートエクスプローラー(無制限のクエリ)」、AIによるセンチメント分析などが利用できる。