OKI 電子機器・部品向け「再生プラスチック製品の成分分析」サービス開始

OKIエンジニアリング/OKI 2023年4月17日発表


 OKIグループの信頼性評価と環境保全の技術サービスを展開するOKIエンジニアリング(OEG)は、電子機器・部品向け「再生プラスチック製品の成分分析」サービスを開始すると、4月17日に発表した。
 製品に使用された再生プラスチックや、使用予定の再生プラスチックについて、成分比率の測定、不純物や劣化の評価を実施する。再生プラスチック利用による、製品と周辺機器に対する影響や不具合要因を事前に解析し、製品の品質管理をサポートする。再生プラスチックを使う電子機器・部品メーカー、素材メーカー向けに4月18日よりサービスを開始し、25年度までに2,000万円の売り上げを目指す。

 海外では、新品のプラスチックよりもCO2排出を抑制することができる再生プラスチックの利用が広がっている。日本でも2022年に「プラスチック資源促進法」が施行され、再生プラスチック利用を意識した設計・製造が重要となってきた。しかし、使用済み製品から回収したプラスチックの成分表示がなく組成がわからないことや、成分表示があっても劣化や異物の混入による変質がショート故障などの不具合要因となる恐れがあることが、電子機器・部品への再生プラスチック利用の障壁になっていた。

 新サービスは、「成分比率分析」「ハロゲン含有量分析」「不純物含有量分析」「正常品と不良品の比較解析」の4つのメニューで構成し、ポリスチレンやポリエチレンなど主要な12種類の成分比率の測定、燃焼時にダイオキシンの原因となるハロゲン物質の有無、金属など不純物の有無、正常品との比較や劣化の評価を実施する。
 評価にあたっては、加熱や燃焼で試料を気化させたり分解ガスを発生させたりして、質量分析計で詳細に成分を見ていく方法を主として用いる。成分比率の測定は0.5ミリグラムの少量でも分析が可能であるため、小型電子部品にも対応でき、RoHSで使用が制限されている臭素系難燃剤の含有も判定する。これらの分析結果を再生プラスチック製品に採用する際の判断材料とすることで、顧客の最終製品の品質を確保することが可能である。