リコー 360度カメラを水中で静止 浮力調整器「STAYTHEE」を開発

 リコーは、防水ケースに入った360度カメラに取り付けるだけで、電池不要で水中で中性浮力(浮きも沈みもしない状態)を保つことができる浮力調整器「STAYTHEE (ステイシー)」を開発したと、7月13日に発表した。これを受け、STAYTHEE本体とアクセサリーのセット(税込4万8,400円)の発売予約受付を、100セット限定で7月20日から専用サイトで開始する。STAYTHEEを使用することで、シュノーケリングやダイビングをはじめとした水中のアクティビティで、360度カメラを水中で静止させて、様々な生き物の自然な姿をとらえたり、撮影者自身をまるで他者が撮影したような構図でカメラに収めることが可能である。使い方の工夫次第で、これまで見たことのないような水中の360度映像が撮影でき、マリンスポーツの新たな可能性が広がる。

リコー「STAYTHEE」イメージ
「STAYTHEE」イメージ

 STAYTHEEは、リコーの新規事業創出の取り組み「TRIBUS(トライバス)」から、シュノーケリングやダイビングなどのマリンスポーツを楽しむ方向けアイテムとして誕生した。魚の浮袋の原理からヒントを得て開発され、防水ケースに入った360度カメラに取り付けるだけで、電池不要で水中で中性浮力を保つことができ、これまで水中では困難だった撮影が可能になる。たとえば、STAYTHEEを取り付けた360度カメラを水中に浮遊させた状態で手を離せば、撮影者自身が泳いでいる姿をまるで他者が撮影したような構図で撮影できる。さらに、人間がカメラから離れることで、警戒しやすい水中生物とカメラの接近を実現し、よりリアルな自然環境の撮影を行えます。また、シリンダを動かすことで浮力の調整ができ、たとえば浮力を重く設定すれば上から沈んでいく映像の撮影ができるなど、360度画像・映像の新たな世界が広がる。

 今回の限定発売ではリコーの360度カメラ「RICOH THETA」およびRICOH THETA専用水中ハウジングケースに対応した形状だが、今後は、一般発売を目指すとともに、RICOH THETA以外の360度カメラでも使用できるようなラインアップ展開を予定している。また、実際に使用されたお客様の意見を取り入れ、マリンスポーツなどのレジャー用途だけでなく、研究やビジネスなど様々な用途への展開も検討している。