NEC サイバーセキュリティ事業拡大に向け体制強化

日本電気/NECセキュリティ 2024年4月1日発表


 NECは、サイバーセキュリティ事業のさらなる拡大に向けて、4月1日付けで事業体制を強化した。具体的には、NECでサイバーセキュリティ事業を手掛けるセキュリティ事業統括部をNECセキュリティに統合し、サイバーセキュリティの高度専門人材や知見・ノウハウなどの経営資源をNECセキュリティに結集する。

 これにより、企業内で分散しているシステム全体のセキュリティ運用・監視データを集約・分析・可視化し、全体最適での運用・監視・対処や改善提案を行う「デーダドリブンサイバーセキュリティサービス」を中心に、セキュリティソリューションの提供を強化する。
 また、事業体制の強化とあわせて、日本を代表するサイバーセキュリティの有識者である中谷昇氏がNECセキュリティの代表取締役社長に5月1日付けで就任する。
 昨今、業務のデジタル化やクラウドサービスの利用が急速に拡大する一方、ランサムウェア感染などセキュリティインシデントの被害は企業規模を問わず増加し続けており、事業継続が脅かされている。また、経済安全保障の観点から、企業のセキュリティ対策における安全確保義務や経営責任の明確化といった動きもある。
 NECは「2025中期経営計画」において、コンサルティングとテクノロジーの強みやNEC社内でのDX実践経験を活かしたDX事業を成長のキードライバーに位置づけ、注力している。NECセキュリティは、このDX事業拡大に向けた取り組みの一環として、株式会社インフォセックを母体にNECグループ横断のセキュリティCoE(Center of Excellence)の中核企業として2023年4月に発足した。
 NECセキュリティは、インフォセック時代より企業のみならず政府機関や重要インフラにおける豊富な実績を有しており、加えて防衛事業部門を含むNEC社内のセキュリティ監視を通じてノウハウを蓄積してきた。今回の事業体制の再編により、最先端のサイバーセキュリティ技術を活用したソリューション開発・提供力を一層強化することで、政府機関、重要インフラ、企業などのサイバー攻撃対策を支援するサイバーセキュリティ事業の拡大を加速する。