インフォマート 建設業のDXとAI活用に関する実態調査 2~3割がDX未着手
インフォマート 2026年6月10日発表
インフォマートは、建設業に従事している会社員で、現場の担当から本社や営業所でのバックオフィス担当など幅広い職種の1,040名を対象に「建設業のDXとAI活用に関する実態調査」を実施した。
■ 調査結果
・建設現場は33%、バックオフィスは25%がデジタル化・DXに「未着手」
現場とバックオフィス別にデジタル化・DXの状況を聞いたところ、現場管理(n=624)では「未着手」が最多で33.2%、次いで「一部導入・試験運用中」が27.1%、「全社的に導入・活用中」が16.0%となった。バックオフィス(n=511)においては「一部導入・試験運用中」が最多で40.1%となったものの、「未着手」も24.9%存在し、「全社的に導入・活用中」は16.2%という結果になった。現場管理・バックオフィスともに2~3割がデジタル化に未着手で、全社的に活用している企業は2割に満たないというDX途上の現状が浮き彫りとなった。

・生成AIの業務利用は3割にとどまる。企業規模によって活用やルール整備の状況に差
生成AI(ChatGPT、Geminiなど)の利用状況を聞いたところ(n=1,040)、「自分の仕事には関係がない・興味がない」が41.0%で最多、「利用している」は計33.1%となった。総務省の調査では日本企業の利用率が55.2%に達しており、建設業界は20ポイント以上下回る結果となった。
活用におけるルールの整備状況を見ると、「会社にルールがある」は計18.0%にとどまるなか、「会社にルールはない」は計38.9%となり、倍以上の開きがあることが分かった。企業側のルールやガイドライン策定が追いついていない現状がうかがえる。

また、従業員規模別に見てみると、従業員数が少ない企業ほど「自分の仕事には関係がない・興味がない」が目立つ一方、多い企業ほど利用ルールが整備され、活用が進んでいる。企業規模によってAI活用に対する意識や環境に大きな差があることが分かった。

・生成AIの活用層は半数超が「自身のスキルの将来価値」に自信を持つも、非活用層は4分の1にとどまる
AIなどのテクノロジーが普及する中、自身のスキルや経験が将来も価値を持ち続けるか聞いたところ(n=1,040)、「非常にそう思う」が8.4%、「まあそう思う」が26.3%となり、計34.7%が将来も価値を持ち続けると回答した。これと並び、「どちらともいえない」と将来に不透明感を持っている層も38.4%と3分の1以上を占めている。

また、生成AIの利用状況別で見てみると、利用している層(n=344)では計53.5%が「価値を持ち続けると思う」と回答し、AIを「自身の専門性を高めるパートナー」として前向きに捉えている様子が伺える。一方で、利用していない層(n=696)では同回答が計25.3%にとどまり、AIの実態が見えないことで将来への不透明感や代替不安が広がっている。生成AIの利用状況の差によって、“心理的な二極化”が浮き彫りになった。

・文章作成や校正に加え、建設業特有の「積算業務」でも生成AIを活用
「生成AIを利用している」と回答した人に、具体的な業務内容を聞いたところ(n=344)、「メールや文書の作成・校正」が54.1%で最多となった。次いで「会議事録の作成・自動要約(29.4%)」、「積算・見積・予算作成の補助(17.4%)」が続き、建設業特有の業務にも活用され、AIが専門業務の効率化に貢献し始めている実態が明らかになった。

・生成AI活用の課題は「専門人材の不足」が最多。具体的な活用シーンのイメージにも壁
生成AIの利用において「自分の仕事には関係がない・興味がない」以外を選択した人に、導入・活用の課題を聞いたところ(n=614)、「AIを使いこなせる・管理できる専門人材の不足」が26.9%で最多となった。次いで「具体的な活用シーンがわからない(26.1%)」、「回答の正確性への不安(24.6%)」が続いた。建設業界における生成AIの活用において、「誰がどう使いこなすべきか」という体制面が障壁となっていることが分かった。

■ 調査概要
調査対象:現在「建設業」に従事している20代~60代の会社員
調査方法:インターネットリサーチ
調査内容:建設業のDXとAI活用に関する実態調査
調査期間:2026年4月14日(火)~4月20日(月)
回答者 :1,040名
※構成比は小数点以下第2位を四捨五入しているため、合計した数字が100%にならない場合があります。

