Sansan 「Contract One」に「契約ダッシュボード」実装で企業ごとの契約状況把握

Sansan 2025年10月9日発表


 Sansanは、AI契約データベース「Contract One(コントラクトワン)」に、新機能「契約ダッシュボード」を実装した。
 契約書は取引条件などが記載されており、営業活動においても重要な情報だが、実際には期限管理など限定的にしか活用されていない。Contract Oneは、「全社の習慣を変える、AI契約データベース」として、営業をはじめとする事業部門も契約書の情報を業務に活用できるよう後押ししている。
 新機能「契約ダッシュボード」の提供により、契約件数が増加している取引先や、逆に減少している取引先を容易に特定できるようになり、営業組織の戦略的な意思決定を後押しする。

 契約書は、取引の有無や金額など、取引条件が正確に記録された信頼性の高い情報源である。担当者の手入力に依存する商談や案件の記録とは異なり、契約書に記された取引条件は網羅的で、入力ミスや記録漏れの影響を受けない。例えば、取引先と自社との契約状況を見ることで、他部署も含めて自社と頻繁に取引している企業や、かつては取引があったものの近年は契約が途絶えている企業を正確に把握できる。こうした情報を活用すれば、最適な営業リソースの配分を検討することや、新たな営業機会の発掘など、データに基づいた営業戦略の立案が可能になる。
 しかし実際の営業業務では、同社の調査によると担当顧客の更新期日の確認など限定的にしか契約書を活用していない。契約書を単なる期日管理の資料にとどめず、営業戦略を支える経営資源として活用しやすい環境を提供するため、今回、新機能「契約ダッシュボード」を実装した。

Sansan 「Contract One」に「契約ダッシュボード」実装

■新機能の概要
 新機能「契約ダッシュボード」では、契約を締結している企業の一覧が表示され、契約書の総数や「契約中」「契約終了」といった契約状況別の契約書数、さらに法人番号を確認できる。
 また企業名をクリックすると、該当企業と締結している契約書を親契約・子契約といった階層構造で表示できる詳細画面に遷移する。これにより、特定の企業に関する契約状況を網羅的かつ効率的に把握できる。
 この機能を支えるのが、Sansanが長年磨いてきたデータ化技術である。社名の表記揺れや変更があっても、同一の企業として契約書を集約できる「名寄せ」の仕組みにより、企業単位での契約管理を実現している。さらに、契約終了日や自動更新の有無といった情報を高精度にデータ化することで、契約状況を正確に判定し、状況別の契約書数を信頼性の高いデータとして可視化する。
 今後は、より詳細な企業情報の追加や、ユーザーが必要な管理項目を柔軟に設定できる機能など、機能を拡充させていく予定である。