リコー 愛知県瀬戸市と静岡県浜松市で軟質系廃プラスチックの分別・共同回収に関する実証実験開始

リコー 2025年9月18日発表


 リコーはこのほど、軟質系廃プラスチックの分別精度向上と回収効率化を目的に、廃プラスチックのマテリアルリサイクルを促進する資源循環を支援するデジタルサービスと樹脂判別ハンディセンサーを組み合わせた実証実験を、愛知県瀬戸市および静岡県浜松市で開始した。
 本実証実験は2026年10月まで実施予定で、地域の製造事業者・中間処理業者・リサイクラーが連携し、共同回収(ミルクラン)による水平リサイクルループの確立を目指す。水平リサイクルループの確立により、再生資源の活用を促進し、廃棄物削減とCO2排出抑制を同時に実現することで、「資源循環×脱炭素」を両立させた持続可能な社会の実現に貢献する。

 本実証実験は、環境省の「令和6年度 二酸化炭素排出抑制対策事業費等補助金 脱炭素型循環経済システム構築促進事業(うち、プラスチック等資源循環システム構築実証事業)」の採択を受けて実施している。
 リコーは、愛知県「あいちサーキュラーエコノミー推進プロジェクトチーム」、静岡県浜松市との包括連携協定、浜松市カーボンニュートラル推進協議会に参画しており、本実証実験ではこれらの枠組みを活かし、参加企業・団体と連携して取り組む。

リコー 愛知県瀬戸市と静岡県浜松市で軟質系廃プラスチックの分別・共同回収に関する実証実験開始

■実証実験での対応
 リコーは、実証実験を通じて水平リサイクルを加速する資源循環デジタルサービスを開発する。このサービスにより、これまでリサイクルが難しかった軟質系廃プラスチックの水平リサイクルを促進する。
 排出事業者は、廃棄資源の種類を把握・分別した上で、その情報を廃棄資源可視化システムに入力する。入力された情報はデータベース化され、回収業者やリサイクラーに共有される。
 排出事業者と回収・圧縮業者をデータベースによりマッチングすることで、排出事業者の保管上限を超えずに済み、回収・圧縮業者も最低回収量を確保できる。その結果、ポリエチレンのみを効率的に回収し、良質な廃棄資源としてリサイクラーに渡すことが可能となり、水平リサイクルの実現につながる。