サイボウズ コクヨが月100件以上の特殊な請求書発行業務にkintone活用 工数を92%削減
サイボウズ 2025年9月4日発表
サイボウズは、コクヨの「kintone(キントーン)」活用事例を発表した。コクヨは、ビジネスサプライ事業本部の経理部門において、基幹システムでは対応できない、毎月100件以上の特殊な請求書発行業務にkintoneを導入することで、当該業務の工数を92%削減することに成功した。将来的には、基幹システム外の業務プロセスをkintoneで可視化し、そのプロセスを含めてシステム全体の設計をし直すなど、業務基盤全体の好循環をkintoneで生み出していくことを目指す。

■経理の特殊な請求書発行業務の工数92%減を達成
現在は営業やMD、経理をはじめ、ビジネスサプライ事業本部に在籍するおよそ7割にあたる260名ほどの社員がkintoneを活用しており、試作を含め90以上のアプリが業務に使用されている。活用されている中で、大きな業務効率化を達成したアプリとしては、経理の特殊な請求書発行業務用に作成した「請求書発行アプリ」がある。従来この業務では、ダウンロードした表計算ソフトの情報を他システムへ転記する必要があり、展開に多くの時間がかかっていた。しかし、kintone導入後は、現場からの申請に対して経理部門が承認し、そのデータをkintoneで会計システム用のフォーマットに変換して会計システムに入力するだけで業務を完了できるようになった。結果、毎月100件を超える特殊な請求書処理業務にかかる工数が92%減と大幅な効率化を実現した。
■いずれは全社員がアプリを作成できるように。他システムとの連携強化も目指す
「請求書発行アプリ」を始めとした、現場部門でのアプリ作成の成功体験が、プロセスを変えて業務効率化を実現するというマインド醸成にもつながっている。kintoneの導入を担当したビジネスサプライ事業本部Bサプライシステム本部開発ユニットシステム2Gでは、「全社員をアプリ開発者にする」という目標を掲げ、今後本部内でkintoneのアプリを作成できる人材を増やし、デジタル技術を駆使した業務変革を加速させることを目指している。現在は、利用者のうち20名以上がアプリを作成できる状況だが、ハンズオンセミナー等学習環境を整備するほか、約6,000名のグループ社員に向けて成功事例や、TIPSなどの情報を発信・共有をするなど、kintone活用を社内に広めるアンバサダーを増やすための活動を積極的に展開している。
また、業務変革に向けてのkintoneの活用方法としては、他システムとの連携を強化していきたいと考えている。業務の中心となる基幹システムでカバーできない業務にkintoneを活用することでプロセスを可視化し、そのプロセスを踏まえて基幹システムを含めたシステム全体を設計し直すなど、業務基盤全体の好循環をkintoneで生み出すことを目指していく。