京セラDS 2025日本パッケージングコンテストで「テクニカル包装賞」を受賞

京セラドキュメントソリューションズ 2025年8月27日発表


 京セラドキュメントソリューションズ(京セラDS)は、公益社団法人 日本包装技術協会が主催する「2025日本パッケージングコンテスト」において、「カップ型緩衝材を用いた100kg級精密機器包装の省材料」が、テクニカル包装賞を受賞したと発表した。なお今回の受賞で、同社の本コンテストにおける受賞回数は18回となった。

カップ型のパルプモールドと、その断面

 同社が販売する複合機やプリンターなどの製品を輸送する際、製品を衝撃から守るため、従来は積層段ボールを緩衝材として大量に使用する必要があった。段ボールは、箱として使用する場合は強度や耐荷重性に優れているが、緩衝材に要求されるクッション性が低いため、製品保護に必要なクッション性を確保するためには段ボールが大量に必要になるという課題があった。この度、同社では緩衝材を積層段ボールからパルプモールドに変更し、3つのバリエーションをもつカップ型緩衝材を開発した。

 このカップ型緩衝材は、中空型のカップ形状にすることで、従来の積層段ボールよりも高い緩衝力を実現する。また、材質も生分解性が高く、リサイクルも容易で環境負荷が低いパルプモールドとすることで環境にも配慮した。

京セラDS 2025日本パッケージングコンテストで「テクニカル包装賞」を受賞

 今回の開発により、緩衝力・形状の異なる3つのバリエーションのカップ型緩衝材を最適に配置することで、複合機1台にかかる緩衝材の使用量を72%削減することができた。
 現在は、複合機の緩衝材として主に使用しているが、今後、大小さまざまな製品にも展開していく予定である。