コニカミノルタ 印刷工程の生産性最大化と高品質を実現 B2判IJ印刷機「AccurioJet 30000」を発売

コニカミノルタ 2025年4月22日発表


コニカミノルタ AccurioJet 30000
AccurioJet 30000

 コニカミノルタは、B2サイズHS-UVインクジェット印刷機「AccurioJet(アキュリオジェット)30000」を今年度上期内に世界各国で順次発売予定であると、4月22日に発表した。
 「AccurioJet 30000」は、2016年の発売以来、市場から高く評価され、累計350台以上を販売した「AccurioJet KM-1/KM-1eシリーズ」の後継機である。
 コニカミノルタは、印刷工程の生産性最大化と印刷に携わるプロフェッショナルが認める高い品質の実現を通じ、印刷の価値向上による印刷会社のビジネス拡大とプロセスの改善を目指す。

■B2サイズHS-UVインクジェット機を2機種のラインナップに
 2024年にドイツ デュッセルドルフで開催された世界最大規模の印刷・メディア産業展「drupa(ドルッパ) 2024」では、コニカミノルタのデジタル印刷機のフラッグシップとして「AccurioJet 60000」を初出展し、好評を得た。B2サイズHS-UVインクジェット印刷機に「AccurioJet 60000」と「AccurioJet 30000」の2機種のラインナップを揃え、印刷会社のニーズに応じた機種選択を可能にすることで、アナログ印刷からデジタル印刷への本格的な移行を加速させていく。

■「AccurioJet 30000」の提供する価値
 「AccurioJet 30000」は、「AccurioJet KM-1/KM-1eシリーズ」で市場から高評価を得た独自のHS-UVインクを踏襲しつつ、生産性を向上する新機能を搭載することで、以下の3つの価値を提供する。

(1)印刷工程全体の生産性最大化
 「AccurioJet 30000」は、RIP時間を削減する新規機能を搭載し、処理負荷の高いデータでも中断せずに印刷できる。また、Pre-RIP機能の活用により、印刷ジョブのRIPを前日の夜間や隙間時間などに実施しておくことで、印刷時の待機時間がなくなり、生産性を低下させない。さらに、独自のHS-UVインクの採用により、一般的な水系インクジェットとは異なり、インクの乾燥工程が不要である。ダウンタイムのない自動両面印刷や後加工へのスムーズな移行を可能とする。
 「AccurioJet 30000」は印刷工程全体の生産性を向上し、大量の小ロットジョブや短納期のジョブにも効率的に対応する。

(2)印刷に携わるプロフェッショナルが認める高品質
 「AccurioJet 30000」は、「AccurioJet KM-1/KM-1e」で高い評価を得ている同社独自のHS-UVインクによるDot Freeze Technologyを採用している。水系インクジェットに比べ、ドット形状のゆがみや色滲みを大幅に軽減できる。さまざまな印刷用紙に、特別なプレコートなしで直接印刷できるため、印刷媒体表面の面質、風合いを損なわずに、光沢や凹凸がある用紙やプラスチックメディア等にも印刷が可能である。また、HS-UVインクジェットでは熱定着や乾燥工程がないため、紙の波打ちやカールなどが発生しない。
 さらに、従来機で高評価だったHDモードも搭載している。粒状性やツヤ感などの表現力を増すことで、人物の肌や陶器などの滑らかさをリアルに再現する。
 「AccurioJet 30000」は、印刷に携わるプロフェッショナルが認める高品質を追求し、印刷会社にとっての顧客満足度と信頼を高める。

(3)印刷会社の労働環境改善
 「AccurioJet 30000」は、検査の負荷を軽減し、品質を高めるQuality Inspection Unitを新たに搭載した。従来、目視による非常に細かいスジや汚れの検査は、相当な時間と技術を要するため、オペレーターの負担が大きく、またオペレーターによって精度が異なる課題もあった。Quality Inspection Unitにより、印刷中に自動で精度の高い全数検査を行うことで、検査工程の手間と時間を大幅に削減することを可能とする。

コニカミノルタ Quality Inspection Unit活用による作業内容改善と時間短縮のイメージ
Quality Inspection Unit活用による作業内容改善と時間短縮のイメージ

 また、独自の顧客サポートソリューションDr. KM-1は、印刷機の状態をリモートで分析し、プロアクティブなメンテナンスにより、常に安定したコンディションを維持し、現場での時間効率を最大化する。
 「AccurioJet 30000」は、熟練した技術や経験を持たないオペレーターでも快適な作業を可能とする各種支援機能により、印刷会社の労働環境を改善する。