キヤノン 厚紙も100枚速 リモート管理アプリ対応 商業印刷向けプロダクションプリンター

 キヤノンは、商業印刷向けカラープロダクションプリンター「imagePRESS(イメージプレス)」の新シリーズ「imagePRESS Vシリーズ」の新製品として、「imagePRESS V1000」を6月中旬に発売すると、5月10日に発表した。
 パンフレットなどの冊子やチラシ、名刺などの印刷物を取り扱う商業印刷の現場では、多様化する顧客のニーズやインターネット経由での受注増を背景に、印刷物の少量多品種化や短納期化が求められている。新たに「imagePRESS Vシリーズ」としてデザインを一新した本体に新開発の定着システムを搭載し、小型化と高い生産性を両立している。幅広い用紙対応力やリモート印刷管理アプリとの組み合わせにより、印刷業界の少量多品種印刷ビジネスを支援する。

キヤノン imagePRESS V1000
imagePRESS V1000

 新製品は、新開発の定着システム「Print on Demand-Surface Rapid Fusing(POD-SURF)」を搭載し、従来比約42%減のコンパクトな設置面積と、厚紙(400g/㎡・A4ヨコ)でも毎分100枚の高速出力を実現する(別売りの多段デッキ装着時)。また、1冊の冊子で厚紙と普通紙が混在するような印刷でも用紙ごとに効率よく定着温度を調整し、温度調整によるダウンタイムを削減する。厚紙と普通紙で機器を分けずに、1台で高い生産性を維持した連続印刷が可能である。
 また新製品は、imagePRESSでは初の長尺用紙1,300mmの自動両面印刷を実現する。これまで手作業で片面ずつ印刷していたPOPなどの両面の印刷物も簡単に作成できる。さらに、52g/㎡から400g/㎡までの用紙の厚さに対応し、チラシや封筒から高級名刺、グリーティングカードなど重厚感のある印刷物まで幅広く作成可能である。
 リモート印刷管理アプリ「PRISMAsync Remote Manager」で、印刷現場から離れた場所でも稼働状況や消耗品・用紙の残量をPC上でリアルタイムに確認できる。また、スマホアプリ「PRISMAsync Remote Control」(9月対応開始予定)で、稼働状況を社外からでも簡単に把握できる。リアルタイムに稼働状況を確認できることで、用紙切れなどによる印刷停止の未然防止やプリンターの稼働率向上に寄与し、印刷業者の業務効率化を支援する。
 希望小売価格は、税別1,516万円。