リコー 広幅対応DTFプリンター「RICOH Pro D1600」を松井色素化学工業所に供給開始

リコー 2025年8月1日発表


RICOH Pro D1600
RICOH Pro D1600

 リコーは、産業用テキスタイル印刷市場向けに、高生産性を実現する広幅対応Direct To Film(DTF)プリンター「RICOH Pro D1600」について、今秋に予定している日本国内での発売に向け、本システムに必要な周辺機器とのインテグレーションを行う松井色素化学工業所への供給を開始すると、8月1日に発表した。

 DTF方式は、フィルムにインクジェットで印刷した後、ホットメルトと呼ばれるパウダーを塗布することで、さまざまな素材に転写可能な転写フィルムを作成する印刷手法である。綿、ポリエステル、混紡生地など多様な生地に対応できる点が特徴である。また、従来のスクリーン印刷方式に比べて製版工程が不要なため、小ロット・多品種生産や短納期といったニーズにも柔軟に対応でき、テキスタイル業界で急速に注目を集めている。
 「RICOH Pro D1600」は、スクリーン印刷事業者や中~大規模のテキスタイル印刷事業者におけるアナログからデジタルへの移行を後押しし、柔軟かつ高品質な生産を実現する。

■「RICOH Pro D1600」の主な特徴
《高生産性》 最大20㎡/時の印刷速度により、大量生産にも対応している。
《高品質印刷》 3基のインクジェットヘッドRICOH MH5441(カラー×2、ホワイト×1)を搭載し、最大1200dpiの解像度で鮮明な印刷が可能である。
《広幅対応》 最大1300mm幅のフィルムロールに対応し、多様なサイズの印刷に柔軟に対応している。
《安全・環境対応》 繊維製品の安全を保障する国際的安全規格「OEKO-TEX」取得に必須であるECO PASSPORT認証を取得。さらにGOTS(Global Organic Textile Standard)認証も取得している。
《多様な素材への対応》 ポリエステル、ナイロン、レザー、コットン、混紡素材など、幅広い素材に転写可能である。
《高い操作性》 ColorGATE Productionserver(RIPソフトウェア)を同梱し、正確なカラーマネジメントと効率的なワークフローを実現。1年間のValue Packも付属している。

■周辺機器・サプライの開発・供給について
 DTF方式の印刷に必要なシェイカー、フィルム、パウダーなどは、松井色素化学工業所が開発・供給を担当し、「RICOH Pro D1600」と組み合わせてDTFシステムソリューションとしてのインテグレーションを行う。
 「RICOH Pro D1600」専用のDTF用シェイカーシステムに加え、幅1200mmに対応するカッターシステムも同時に発売され、印刷から乾燥、フィルムのカットまで対応するソリューションとして展開される。